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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 菅と二階の「大二階派」に翻弄される岸田政権

菅と二階、安倍派に対抗する「大二階派」画策で翻弄される岸田政権の舵取り

東京五輪という「悪夢」、再び…五輪ドキュメンタリーにまつわる不祥事

 今回、NHKは、「NHKに全ての責任があり、河瀬氏の責任ではない」と強調し、火消しに躍起になっている。

 だが文春が指摘しているように、NHKは河瀬に長期密着取材をしていて、河瀬も自分のHPやSNSで、「ぜひご覧ください」とアピールをしていた。6月には映画が封切りされるのだから、この番組に捏造があれば、映画の評価に影響するのは間違いない。

 それなのに、捏造騒ぎには、「本当に残念。本番組においては、私は被取材者の1人ですので、事前に内容を把握することは不可能です」。自身の記録映画の取材では「当該男性から、『お金を受けとって五輪反対デモに参加する予定がある』という話が出たことはありません」などと他人事のようなコメントを出しているだけだ。

 疑問は2つ。自身についてのドキュメントであり、内容にもしものことがあれば、映画の評判にかかわるのである。本当に事前に試写を見ていないのか。

 自分が撮影したドキュメンタリーで、男性から金を受け取ってデモに参加したことがないという話を聞いていたとしたら、NHKは彼女に全く知らせずに捏造した字幕を流したのだから、NHKに対して厳しく抗議するべきではないか。

 これは河瀨直美という映画監督がドキュメンタリーをつくる資質と資格があるかどうかという重大な問題であるはずだ。

 朝日新聞デジタルは1月13日付では、「角局長は『取材、制作の過程で制作担当者間のコミュニケーション不足に加え、事実の確認とチェック体制が不十分だったことが原因』と述べ、捏造ではないかとの指摘に『担当者が意図的、または故意に架空の内容を作り上げたという事実はない。やらせだとは考えていない』と改めて否定した」と報じている。

 この角とかいう人間のいうことはおかしい。事実かどうか確認もせずに字幕をでっちあげることを「捏造」というのだ。こんな連中がNスぺをつくっているのだとしたら、ドキュメンタリーなどと名乗る資格は全くない。

 ようやく東京五輪という「悪夢」を忘れようとしているところに、再び思い出させるような五輪ドキュメンタリーにまつわる不祥事である。よほど呪われている五輪だと思わざるを得ない。

 都民でさえ多くが開催に反対していたのに、「私たちが五輪を招いた?」、ふざけないでほしい。

 こんな映画、アベノマスクと同様に、破棄してしまったらどうか。あの世では市川崑がにやにや笑って見ていることだろう。(文中一部敬称略)

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