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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 菅と二階の「大二階派」に翻弄される岸田政権

菅と二階、安倍派に対抗する「大二階派」画策で翻弄される岸田政権の舵取り

アート引越センター“力作業と寒中の長時間労働”で妊婦が破水

 お次はアート引っ越しセンターのお話。ここは1968年に現在の代表取締役会長・寺田寿男(76)が創業した運送会社を前身に持ち、76年から引っ越し業に進出し、東大阪市でアート引っ越しセンターを設立。社長には妻の千代乃(75)が就いた。

 2004年には東証2部、大証2部に上場し、翌年には1部に指定替え。だが11年に上場廃止している。

 それは、10年に会長の寿男が未成年にわいせつ行為をしたとして、青少年健全育成条例違反容疑で書類送検されたからだった。上場企業である以上、人事のけじめは必要だが、経営は寿男が握っているため、上場を断念し、創業者一族が株式公開買付をして、寿男を経営陣に残すことにしたと、経済紙記者が話している。

 経営は安定しており、グループの連結売上高は3期連続で一千億円超。そんなアートが力を入れるのは働き方改革だという。17年には引越し業界では初となる定休日を導入。経済産業省と日本健康会議から「健康経営優良法人」にも選定されているそうだ。

 そんな優良企業で、妊婦が仕事中に破水するという事件が起きたと文春が報じている。

 東京都北区にあるアート社京北支店。20代半ばのA子は、ここで正社員として勤務していた。

 妊娠19週目にあたるA子から相談をされた別の関係者はこう話している。

「彼女は支店長に『トラックの運転など、負担のかからない作業だったら出てもいい』と伝えていた。ただ、家具などの重い荷物の運搬といった母体に危険が及ぶ業務は拒否していました」

 だが年末で人手が足りない。そこで、彼女は支店長に相談に行くと、「俺に言われても……」と告げられたという。

 12月28日は朝8時から家族の引っ越しで作業員は3人。エレベーターがない物件で、階段で3階まで荷物を抱えて上り下りしたそうである。

 破水の原因は力作業や、寒い中で長時間立ちっぱなしだったことが関係していると医師にいわれたそうだ。歩数も1万7000歩を超えており、妊婦が歩く歩数ではないともいわれたそうだ。

 アート社の女性社員がこう話している。

「女性の活躍推進と言っても現場は男社会のまま。妊婦や子育ての苦労をまだ会社は理解していない。関東圏の他の支店でもドライバーが足りず、現場に出される妊婦のスタッフがいて、目撃したお客さんからクレームが入ったこともある」

 私の所へよく来る宅配業者の人間は、私と通りで目があっても挨拶を交わすことなく、まるで走りまわっているかのようである。男でも大変だろう仕事を、女性がやるのは無理がある。ましてや妊娠中では。

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