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『ねほりんぱほりん』売れないホストの“負のオーラ”…不遇の理由は顔じゃない!

『ねほりんぱほりん』売れないホストの負のオーラ…不遇の理由は顔じゃない!の画像1
NHK Eテレ『ねほりんぱほりん』Twitter(@nhk_nehorin)より

 1月7日に放送された『ねほりんぱほりん』(NHK Eテレ)のテーマは「売れないホスト」。同番組は4年前に「ホストに貢ぐ女」をテーマに取り扱っているが、今度はホスト側の話だ。

 ゲストとして登場したのは、ホスト歴10年のヒロさんとホスト歴3年のトモさん。「売れないホスト」としてインタビューされるつらさに同情したくなるが、実際に彼らは売れていなかった。売り上げが店で下から2番目のヒロさんは、月の収入が約30万円。トモさんは30人中20位台で、月収は10~12万円だそうだ。というか、それでも30万円もらえるのだから意外である。何しろ、トップホストになると月収500~600万円、行くときは2,000万円を手にするそうだ。売れるか売れないかで収入の桁が2つも違う。

売り上げが入らない、社畜みたいな思考のホスト

 ホストクラブには「永久指名制」というルールがある。女性客のことは「姫」と呼び、指名されたホストのことは「担当」と呼ぶ。そして、1度指名したホストはもう変更できないという決まりだ。姫から指名されないホストは「ヘルプ」と呼ばれ、担当のサポート業務を行う仕組みになっている。

 どんなサポートを行うのか? 例えば、担当から「今日の姫は20万円持っているから全部使わせたい!」とLINEが入ると、その意向を汲む。担当が他の卓へ行っている間に「サプライズでシャンパンを入れてあげよう!」と、姫に話を持ちかけるのだ。一方、担当には「サプライズでシャンパンを入れたのでリアクションは大きく」と根回ししておく。つまり、LINEを駆使した担当とヘルプの連携プレーで、姫の財布を空にするのだ。客の金を吸い取るメソッドが生々しい。

「ヘルプ」はその名の通り、担当に献身的だ。もしもヘルプが担当の姫を横取りすると、100~200万円の罰金が発生してしまう。他のホストの客に手を出すのはご法度だし、売り上げは担当が総取りする。システム的に、ヘルプになったら抜け出すのはかなり難しそうだ。担当になれないとなかなか這い上がれない搾取システムにも思える。

 売れないホストに人権はない。売れているホストからマウンティングされるし、いやな客から無茶振りされることもある。ヒロさんは「鼻の穴に小銭を全部入れたらシャンパン入れてあげるよ」と、姫に無茶振りされたことがあるという。彼はチャレンジした。5円玉、10円玉、100円玉……と鼻に順番に入れていったヒロさん。しかし500円玉だけはどうしても入らず、結果的に鼻が切れて失敗。血が出た瞬間、「入んないじゃん、マジ汚いんだけど。シャンパンも入れない!」と姫は激怒したそうだ。ホストクラブには女性客のストレス発散という一面がある。ここまで頑張っても、ヘルプには売り上げが一銭も入らないのだ。

「売り上げを上げているホストさんがいるおかげで、売れない僕たちはごはんを食べれてる状況ではあるので……」(ヒロさん)

 社畜みたいな考え方だ。

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