『せっかくグルメ』で好感度の高さを見せたバナナマン　日村の素人いじりの絶妙さ

　ビデオリサーチが4日、正月の主な特番の視聴率を発表した（関東地区）。そんな中、意外な健闘を見せたのが、『バナナマンのせっかくグルメ!! 新春食べ始めSP』（TBS系）だった。

　毎週日曜20時放送の『せっかくグルメ』は、MCを務めるバナナマンの設楽統と日村勇紀がゲストとともに地方グルメを紹介するロケVTRを見ながら、トークを展開する。ロケは日村が担当し、地元民からオススメの飲食店の紹介を受けて、自身で取材アポを取ってご当地グルメを訪ね歩く。美味しそうな地方の名物料理だけでなく、日村と地元民との掛け合いも見どころのひとつで、グルメと旅を合わせたような番組内容になっている。

　正月特番は1月2日の17～21時に4時間にわたって放送されたが、視聴率は17時～が個人5.3％/世帯8.6％、18時～が同7.2％/10.9％、19時～が同7.2％/10.8％だった。同時間帯に放送された他番組はというと、『世界の果てまでイッテQ！新春スペシャル』（日本テレビ系、18時～21時）は18時30分～が同4.7％/7.4％・19時～が同6.5％/9.6％、『夢対決2022 とんねるずのスポーツ王は俺だ!! 5時間スペシャル』（テレビ朝日系、18時30分～23時30分）は18時30分～が同4.8％/7.9％・19時～が同6.4％/9.7％、『所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ！ 放送550回記念!!SP』（テレビ東京系、17時55分～22時）は17時55分～が同4.1％/6.6％・19時～が同5.1％/8.3％、『チコちゃんに叱られる！「新春拡大版スペシャル！鎌倉殿の13人が見たい！」』（NHK総合、19時20分～20時50分）は同5.8％/10.1％といった具合。

　つまり『せっかくグルメ』の視聴率は、同時間帯でトップだったことになる。

「『せっかくグルメ』の特番は2020年の大みそかにも紅白の裏番組として放送されましたが、このときは同時間帯の『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで！大晦日年越しスペシャル絶対に笑ってはいけない大貧民GoToラスベガス』（日テレ系）や『ザワつく！大晦日一茂良純ちさ子の会』（テレ朝系）などの後塵を拝し、視聴率も4.6％と断トツの最下位でした。それが今年の正月では『イッテQ』や『スポーツ王』『チコちゃん』といった人気番組を抑えてのトップですから、隔世の感があります。ただ、今回の好結果はある程度、予想できたことではあるのですが」（テレビ情報誌ライター）

『せっかくグルメ』が放送されている日曜20時台は、NHK大河ドラマや『イッテQ』『ポツンと一軒家』（テレ朝系）といった人気番組がひしめく“激戦区”。当然、『せっかくグルメ』もこれら3強を前に長らく苦戦を強いられてきたのだが、昨年に入ってから視聴率が二桁台を記録するようになる。そして、今回の正月特番でついに僅差ながら『イッテQ』に視聴率で勝利した。

「『せっかくグルメ』はオーソドックスな旅グルメ番組。正直に言えば尖った企画というわけではなく、キャストがことさらに豪華というわけでもありません。何がウケたのかと言われれば、バナナマンの2人の好感度の高さに尽きるでしょう。特に日村の飲食店や一般人への腰が低く礼儀正しい態度に、視聴者からの称賛が集まっています」（同）