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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 箱根駅伝メインスポンサーがバチェラーに熱視線

バチェラーに箱根駅伝のメインスポンサーが熱視線?お正月CM裏事情

『バチェラー・ジャパン』twitter(@BachelorJapan)より

 

 お正月といえば、数多く放送される特番。正月特別編成が組まれ放送されているが、近年視聴率で圧倒的な人気を博しているのが『芸能人格付けチェック』(テレビ朝日系)だ。本番組は、実は広告的に見ても優秀な番組となっている。

「シンプルな構成がゆえに、正解が気になるのでCMも飛ばさずに見てもらえる。解答がSNSに投稿されてしまうことによる“ネタバレ”を見たくない視聴者が、リアルタイムでテレビにかじりつくケースが多いことも、広告主から人気とされる要因です」(広告代理店関係者)

 人気コンテンツである『芸能人格付けチェック』や『M-1グランプリ』などを有するテレビ朝日は他局とは違う広告戦略が見てとれるという。

「このところ、長尺のCMである『インフォマーシャル』が多用されています。テレビ局側からすれば、番組のフォーマットや出演者を借りることができるため、コスパが良い。広告代理店を通すことなく広告主と直接取引することも多いため、その分入ってくる金額も確保できますよね」(広告代理店営業)

 今回、『芸能人格付けチェック』ではNISSAN、『M-1グランプリ』では日清、ファミリーマートなどのナショナルクライアントのインフォマーシャルが放映されていた。テレビ朝日と広告主の良好な関係が伺える。なお、本年の元旦においては、『芸能人格付けチェック2022』(17時からの告知番組)、『芸能人格付けチェック2022』(18時からの本放送)、『相棒season20スペシャル』とテレビ朝日がトップ3を独占したことも話題になった。

 またお正月の風物詩の話題と例年話題となるのが、箱根駅伝だ。

「箱根駅伝といえば、サッポロビールが主催広告主としてほぼ一社提供で長らく続いています。担当代理店である博報堂では、年に一度しかない放送に豪華な長尺CMを作成するため、一年間飛び回っている社員もおり『あいつ今なにやってるの?』と、社内で噂されることもあるとか」(前出・広告代理店関係者)

 その他、サッポロビールの広告戦略はテレビを飛び出し、意外なところへも目を向けている。

「Amazon Primeで放送中の『バチェラー・ジャパン』です。『バチェラー・ジャパン』といえば、出演者が飲酒をしながら仲を深める “カクテルパーティー”が毎回放送され、名物となっています。そこでサッポロビールはスポンサーとして、黒ラベルやエビスなどを提供。どのアングルからもバッチリ商品のパッケージが見えるよう配慮がおこなわれています」(前出広告代理店関係者)

『バチェラー・ジャパン』への映り込みのように、直接的な手法ではなく商品をアピールする方法は近年、さまざまなコンテンツで多用されている。

「有名なものは、『君の名は。』などの新海誠監督の作品です。実際の作品の中に日清食品、Softbank、サントリー、ミサワホームなどの商品が登場してきます。アニメ業界では当初、ステマ的だと批判される向きもありましたが、広告料がすなわち制作費に還元されるということで、アニメクリエーターからは歓迎されており、新海誠作品では定番となっています」(CMディレクター)

 正月特別番組からネットの名物番組、そしてアニメ映画。ナショナルクライアントの広告はさまざまな場面で消費者に届いている。

加藤マサキヨ(CMディレクター)

1988年生まれ。広告、IT業界に精通。週末はアイドル鑑賞で目を労り、サウナで汗を流す。

かとうまさきよ

最終更新:2022/01/10 21:00
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