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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 矢口史靖『ひみつの花園』お金大好き銀行員の喜劇
宮下かな子と観るキネマのスタアたち29話

矢口史靖監督『ひみつの花園』お金大好き!銀行員が5億円目指して始めたのは…

矢口史靖監督『ひみつの花園』お金大好き!銀行員が5億円目指して始めたのは…の画像1
イラスト/宮下かな子

 皆さん、あけましておめでとうございます!宮下かな子です。

 2022年は、自分の根っこの部分を深く掘り下げて、軸を固められるような、前向きな努力の1年にしたいと思っています。今年もいろんなことに挑戦していきたいです。どうぞよろしくお願い致します。

 挑戦と言えば、昔から多趣味で好奇心旺盛な私、最近編み物を始めました。最初は初心者向けの本を見ながら血眼でやってましたが、やっぱり人に直接教えてもらうのが何より分かりやすく手っ取り早い。母と祖母に教えてもらい、年の瀬にニット帽が編み上がりました。手っ取り早いとはいってもビデオ通話で教えてもらったので結構大変で、色々とハプニングあり。なんせ私左利きなもんで、今までとりわけ不便に感じたことはなかったですが、やっぱり何処か感覚が違うようです。完成したと聞いた母・祖母はもう「はぁ……良かった……」という感じで、大変苦労をかけました。(笑)

 まだニット帽しか編んだことのない超初心者ですが、あれもこれも「作れるのでは」と、街を歩けば妄想が広がるばかり。毛糸で作られたものを見かけると、どう編んでいるのかと編み方を見るようになりました。こうして1から自分の手で作ると、見える景色が変わるものだなぁとつくづく感じます。知ることって大事。まだまだやりたいこと、作りたいことで頭がいっぱいなので、今年もワクワクする自分の好奇心に従って、作る楽しさを感じながら丁寧に生きたいな。

 さぁ、そんな前向きな1年の始まりに、今回も素敵な1本をご紹介するのですが、なんとこの連載、現在、リニューアルについて打ち合わせ中です。邦画でも洋画でも、上映中作品でもNetflix作品でも、何でも好きなものをご紹介する形に変えたいと考えていまして、その時観たい作品やおすすめしたい作品について書くことになるので、より私の想いを乗せてお届けでき、幅広いジャンルを皆様に楽しんで頂けるのではないかと思っています。今回はトライアルでその方向性に沿って作品を選んでみました。

 そんな記念すべき回にご紹介するのは、私の不動のお気に入り、観たら絶対に前向きな気持ちになれる新年に相応しい作品。矢口史靖監督『ひみつの花園』(1997年東宝)をご紹介致します!

〈あらすじ〉
 主人公鈴木咲子(西田尚美)は、ある日強盗事件に巻き込まれ拉致されるが、咲子を乗せた車は横転事故を起こし爆発。川に投げ出されるもなんとか一面を取り留めた咲子であったが、その後、一緒に流されたスーツケースに5億円が入っていたことを知って……!

 鈴木咲子は三度の飯よりお金が大好き。小さい頃からお金を数えると顔が綻び、男の子に喫茶店に誘われれば「奢ってくれるならその分お金ちょうだい」なんて言うちょっぴり変わった女の子。お金が好きなら銀行員にと親に勧められ銀行に就職するも、他人のお金を数えても満たされないことに気付き、味気ない毎日を送っていました。

 そんなある日、働いていた銀行に強盗が入り、人質として連れ去られるのです。しかし咲子を乗せた強盗車は樹海で道に迷い、横転事故を起こし炎上大爆発! 咲子は放り出され、流れる川の中。一緒に投げ出されたスーツケースに掴まりながらどんどん流されていきます。どうにか生き延びて保護された咲子でしたが話はここから。共に流され池の底に沈んでしまったあのスーツケースの中身は、なんと5億円だったのです!それを知った咲子は、「私は生きる目標を見つけた」と目を輝かせる。池に沈んだスーツケースを手に入れる、咲子の物語が幕を開けます。

 映画が始まって10分弱でこの情報量と急展開ですよ! この展開の大胆さとテンポ感に乗せられてしまったらもう、ジェットコースター感覚で目が離せません。

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