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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 『乗り継ぎ対決旅』勝敗に異論あり!

『バスVS鉄道乗り継ぎ対決旅』クロちゃんは第2の蛭子さん?&勝敗に異論アリ!

番組途中から太川勝利のフラグは立っていた

 実は太川、チョンボを犯しているのだ。冒頭にも書いたが、最近の彼は凡ミスを連発している。

 今回のチョンボは、基本中の基本だ。「そば一」に着く直前、ミッションクリア後に乗り込むバスの時刻表をチェックした太川。ミッションを30分でクリアし、14:10に来るバスに乗り込めばスムーズに移動できると彼は計算した。

 その後にミッションをクリアし、「そば一」を出てバス停に辿り着いたのは14:05。太川の予定通りに事は進んでいる……はずが、改めて時刻表を見るとなぜか14:10発のバスがなかった。何のことはない、さっき太川は逆方向のバス停の時刻表を見ていたのだ。絵に描いたような凡ミス! 加えて、太川のワンマン気質も足を引っ張った。何か口を出すと太川の機嫌が悪くなるから、バスチームのメンバーは口をつぐみがちになる。自ずとリーダーに任せっきりになるのだ。だから、3人もいるのに誰も太川のミスに気付けなかった。

 こんな致命的なミスを犯しておきながら、最終的にバスチームは大勝している。冷める。戦績をイーブンに持ち込もうと、番組側がどれだけ太川寄りに忖度していたか裏が見えてしまった。

 指摘したい箇所はもう1つある。ゴールの数時間前、太川はこんな発言を残していた。

「もし負けたら、観光大使を市に返上します。そんなみっともない観光大使になりたくない」(太川)

 旅で通過した京丹後市の観光大使という肩書きを持つ太川。そんな彼が「負けたらやめる」と言った時点で、多くの視聴者はバスチームの勝利を確信したのでは? 新年早々、シリーズの主役が番組のせいで観光大使をやめるなんてあり得ないし、藤原紀香を呼んでおいて負けるなんて考えられない。フラグが立ちすぎていたのだ。もしもバスチームが負けたなら、太川のこの発言はサクッとカットして終わりだったはず。設定だけでなく、編集ももう少し考えてほしかった。

 バスと鉄道なら、普通に考えたら鉄道のほうが速い。だから、駅とチェックポイントの距離をどれだけ遠くするかでバスとの差を調整するのが肝だ。それが、この企画の最重要点。つまり、制作陣のさじ加減なのだ。設定を見ただけで、番組がどちらを勝たせたがっているのか透けて見えてしまう。連敗中のバスチームは、今回かなりのハンディをつけてもらっていた。鉄道チームに引導を渡したのは、「そば一」の場所でしかなかった。つまり、村井リーダーは番組に負けたということ。彼女は怒ってもいい。せめて、徒歩は10km以内に設定しないとフェアじゃない。

 この番組を見ていると、ローカル電車が廃れる理由がわかる。自家用車に比べ、あまりに不便すぎるのだ。減便傾向にある地方の公共交通機関。出演者たちはいい味を出しているのに、番組が次第に成り立たなくなっていきそうなのは不憫だ。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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てらにしじゃじゅーか

最終更新:2022/01/10 11:00
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