『ガッテン!』も終了へ、NHKが“若者向け”に舵を切る超根本的な理由
#NHK
食や健康などをテーマにするNHK総合の生活情報番組『ガッテン!』(水曜午後7時半)が、今年3月で終了することが濃厚になった。この報にショックを受けたファンは多いようだ。人気番組なのに、いったいなぜ打ち切られてしまうのか?
同番組は1995年春に『ためしてガッテン』としてスタート。16年春にリニューアルし、現在の番組タイトルに改題。実に27年も続いている長寿番組で、司会は開始当初から落語家の立川志の輔が務め、アシスタントは97年4月から小野文惠アナが担当している。
その人気は不動で、現在でもコンスタントに世帯視聴率10%程度(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)をマークしている。昨今、民放では高視聴率でもコロナ禍によりロケがしにくいこともあり、人気番組を打ち切るケースも散見されるが、CMもなく、本来、視聴者の受信料収入で成り立っているNHKに何が起きているのだろうか?
「NHKは2020年1月に元みずほフィナンシャルグループ社長、会長の前田晃伸氏が会長に就任して以降、民放同様、視聴者層の“若返り”に舵を切りました。NHKは主たる視聴者の年齢層が圧倒的に高く、中高年向きの番組が多いわけですが、大ナタが振るわれていくことになりそうです。特に『ガッテン!』は内容も出演者もまるでフレッシュではなかったですから、終了という判断になったのでしょう」(スポーツ紙記者)
しかし、このNHKの動きに疑問を抱く視聴者もいるのでは。民放では、スポンサー筋からも若い視聴者にリーチ番組づくりを要望されることもあり、いわゆる“コア視聴率”が重視されているのは周知の事実。CM広告料が主たる収入源の民放にそうした動きが生まれるのは当然だが、受信料が収入源のNHKが、なぜ視聴者層の若返りを図らなければならないのか。
「NHKでは全体の受信料収入が減っています。増収に転じさせるためには、若い人にNHKの番組を見てもらうようにして、若年層の受信料の支払い率をアップさせる必要がある。現在放送中の連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』にSixTONES・松村北斗を起用したり、大河ドラマ『青天を衝け』の主演に吉沢亮を使ったりと、キャスティングにも気を使っていますよね。もちろん、こうしたイケメンキャスティングは今に始まったことではありませんが、ちょっと驚きなのは、22年4月期の連ドラ『正直不動産』に、“辞めジャニ”の山下智久が主演すること。NHKはジャニーズに“忖度”しないという姿勢を見せることはもとより、そのファン層へのアピールにもなるということでは」(同)
果たしてNHKは、若者を振り向かせることができるか。NHKの財政を支えている中高年層がソッポを向いて、受信料の支払い率が下がってしまっては、元も子もなさそうだが。
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