生田絵梨花、乃木坂46だけじゃないアイドルの可能性を広げた偉大すぎる背中
#生田絵梨花 #乃木坂46
2021年に結成10周年を迎えた乃木坂46。その1年を振り返ると、草創期からグループを支えてきた1、2期生の卒業が相次ぎ、世代交代を強く感じさせる年でもあった。
乃木坂46を去っていったメンバーたちは、グループや私たちファンに何を遺してくれただろう。このシリーズでは、2021年に卒業した8人のメンバーを順番に取り上げ、その軌跡を改めて振り返りたい。
第8回目は、生田絵梨花。
『16人のプリンシパル』で生田はすでに異彩を放っていた
乃木坂46の1期生として2011年の結成からグループの中心的存在であり続け、さらにはアイドルのみならず、ミュージカル女優としての道を切り開いてきたのが生田絵梨花という人である。乃木坂46は舞台を基盤とし、これまでも数多く舞台で活躍する卒業生を出してきたが、生田もまたミュージカルというジャンルの第一人者として、外部へと進出したメンバーだった。
生田はそもそもグループに入る前からミュージカル『アニー』に影響を受けてミュージカル女優を志していた。乃木坂46を受けたのもミュージカルと共通点があるという理由からだったそうだ。
生田のミュージカル女優としての才覚は、加入してすぐに発揮される。それが2012年に開催された選抜制ミュージカル『16人のプリンシパル』だ。メンバー間における熾烈な争いが繰り広げられる中、生田は全9公演のうち6公演で主演のアリス役に選出されている。結成初期、まだパフォーマンスのおぼつかないメンバーが多かった中で、生田のパフォーマンスは別格だったと言えるだろう。
2014年の『16人のプリンシパル trois』はこれまでの『16人のプリンシパル』とは異なり立候補制となったが、生田は主要10役を制覇。まさに快進撃といえるものだった。同年にミュージカル『虹のプレリュード』、翌年にミュージカル『リボンの騎士』で主演を演じてきたが、2017年以降、生田はさらに外部に活動の場を求めていく。
2017年にはミュージカル『ロミオ&ジュリエット』でジュリエット役、『レ・ミゼラブル』でコゼット役と本格的なミュージカルに出演。2018年から2019年にかけても『モーツァルト!』や『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』など、アイドルとして活動しながらもさまざまな大舞台に出演し、ミュージカル女優としての基盤を作り上げた。
このように、アイドルと並行してミュージカル女優として活動していく難しさが、ドキュメンタリー映画『いつのまにか、ここにいる Documentary of 乃木坂46』では描かれているが、筆者が感銘を受けたのは、両方とも妥協せずにやり抜いていく生田のプロフェッショナルな姿だった。生田が身をもってミュージカル女優への道、つまりアイドルの無限の可能性を示してくれたことは、後輩たちへの明るい道しるべにもなったはずだ。
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