変わりゆく「マッチョ像」描くイーストウッド主演&監督作『クライ・マッチョ』
#映画 #パンドラ映画館
老体をさらすイーストウッドが導き出したマッチョ像
「人は自分をマッチョに見せたがる。すべての答えを知っている気になるが、老いと共に無知な自分を知ることになる」
クリント・イーストウッド演じるマイクが、曽孫のようなラフォに向かって語る台詞だ。老いた姿をスクリーンにさらけ出すイーストウッドが導き出した“本当の男らしさ”とは何だろうか? 見せかけの美しい筋肉やその場しのぎで相手をねじ伏せるケンカの強さではないことは確かだ。そういった分かりやすい男らしさは、生活を営む上では大した役には立たない。
あえて言葉にすれば、他者を受け入れる寛容さ、そして目まぐるしく変わっていく社会において、自分らしさを見失わずにいる胆力みたいなものだろうか。人間のことをすっかり信用できなくなっていたマイクとラフォだったが、旅の終わりに年の離れた2人はもう一度、人間を信じてみようと思うようになる。旅の出会いを通し、また障害を乗り越え、共に人間性を回復していく。
人を信じる力。それも広義な意味でのマッチョさではないだろうか。
『クライ・マッチョ』
原作/N・リチャード・ナッシュ 監督・製作/クリント・イーストウッド 出演/クリント・イーストウッド、ドワイト・ヨーカム、エドゥアルド・ミネット、ナタリア・トラヴェン、フェルナンダ・ウレホラ
出演/藤丸千、黒河内りく、モーガン茉愛羅、山岡竜弘、小西貴大、上地由真、縄田カノン、鈴木ふみ奈、藤田朋子、田口主将、諏訪太朗、渡辺哲、吹越満
配給/ワーナー・ブラザース映画 1月14日(金)より全国公開
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https://wwws.warnerbros.co.jp/crymacho-movie
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