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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 『家つい』2021年を締めくくる衝撃

『家つい』2021年を締めくくる「マコモ風呂」の衝撃。番組の本領を見た!

9カ月お風呂のお湯を替えていないスピリチュアル美魔女の衝撃

 今年9月、番組スタッフは自宅から参加できるオンラインの筆ペン教室に潜入。講義終了後、参加者全員に「家、ついて行ってイイですか?」と声をかけると、1人の受講者がOKの返事をくれた。というわけで、馬込にお住まいだという59歳の女性宅へお邪魔することに。彼女の職業はNE運命解析士だそうだ。「NE運命解析士」って何?

 そんなこんなで、女性の住むマンションへ到着。築15年の3LDK(持ち家)で、ご主人はすでに他界されたそうだ。

 棚の上には、彼女が描いたお地蔵さんの絵がいくつも飾ってある。

「丸を描く練習にすごくなるんですね、お地蔵さんを描くっていうことが。筆の練習にもなるので丸をいっぱい描くっていうことでもありますし、癒やしとかにも」

 続いて、スタッフは浴室を見せてもらうことに。女性は「普通のお風呂なんですけど」と言ったが、湯船を見るとお湯が真っ黒なのだ。

「これ、『マコモ風呂』っていうんですけどね。マコモダケっていう出雲大社のしめ縄に使われているんですけど、すごく人間にいいもので。植物なんですけどね」

 出た、マコモ! まだやってる人がいたのか……。はっきり言って、疑似科学と言ってしまっていい代物である。「マコモ風呂」で検索すると、「恐怖」「危険」「死亡」とヤバそうな関連ワードが次々に出てくるから不穏だ。

「体内の老廃物を出してくれて、それを菌が食べてくれて。私たちの体内から悪いものを出してくれる」

 必死に啓蒙しようとする女性を映す画面には「マコモ菌は体に良いという説もある」というテロップが。「説もある」と保険をかけておいて、リスクを最小限に抑えようとする番組のディフェンスが窺える。というか、そもそもテレビに出しちゃいけないものなのでは……。番組終了後、マコモ風呂を扱うメーカーのホームページが重くなっていたのは笑った。だから、言わんこっちゃない。

「お湯を張って、その中にマコモ風呂の素があるんです。ずっと、そのまま追い焚き追い焚き追い焚きで使っていくんですよ。それを流さない。抜かない、ずっと。去年の12月くらいから」

 ということは、かれこれ9カ月はお湯を入れっぱなしだ。VTRを見た矢作が「継ぎ足しのタレみたいなやつ?」とコメントしていたが、うなぎのタレとこのお風呂を一緒にしないでほしい。継ぎ足され続けているお湯。紅茶キノコ並みに疑いの目をかけたくなる。

 その後、この女性の「運命解析」をスタッフが受けていたが、もはやあまり記憶に残っていない。それほどのインパクトがあった、突然のマコモ風呂。スピリチュアル美魔女による衝撃だった。最後のVTRでぶっ込んできた、今年最後の『家つい』。こういうのが、この番組の本領だと思う。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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てらにしじゃじゅーか

最終更新:2021/12/29 21:00
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