『M-1』芸人たちのアフター語録「ねぇ隆、ライフ・イズ・ビューティフルってどういう意味?」
#M-1グランプリ #テレビ日記
大悟「芸人はM-1が終わってからが勝負」
23日には『やすとものいたって真剣です』(朝日放送)。MCの海原やすよ・ともこがゲストの魅力を引き出すトーク番組だが、この日呼ばれたのは今年のM-1のファイナリストや準決勝敗退組。モグライダー、ランジャタイ、ゆにばーす、インディアンス、見取り図、ニューヨークだ。収録日は決勝翌日。M-1を制作している朝日放送だからこそできる企画なのかもしれない。
決勝や敗者復活の裏話なども語られ、その一つひとつが興味深かったのだが、それ以上に、惜しくも敗れ去った者たちの面白さが番組全体を通じて拾い上げられていたのが印象的だ。相方の芝大輔の振りで婚約指輪をAmazonで購入したというエピソードを披露し、「ちゃんと考えてですよ。楽天も見たし」と補足するモグライダー・ともしげ。『いたって真剣です』のオファーは「M-1を運営されてるABCさんの番組ですから。来年に影響があってはいけない」といった理由で受けたが、『マルコポロリ!』(関西テレビ)は「一切M-1関係ないんで」と断ったというゆにばーす・川瀬名人。「逆に、来年1回みんなで(M-1に)出てみるのやめてみません?」と提案し、海原ともこに「気をつけてな。(こんなこと言ってる当人たちは)出るから」とツッコまれてしまうニューヨーク・嶋佐和也、などなど。
M-1決勝からここまでの間にさまざまな番組でファイナリストたちが語っていた内容(モグライダー・ともしげが本番直前に鼻血を出した、錦鯉の優勝で出場芸人たちが思わずハイタッチした、など)が、映像付きで振り返られるのもM-1制作局だからこそ。番組のなかでは、モグライダー・芝が「(今年のM-1は)盛り上がんなかったなって思われんの嫌だねって言ってたんで。誰か爆発しろっていうのはずっと思って見てましたね」と語り、ゆにばーす・川瀬が「自分の出た年おもんなかったって、絶対言われたくない」と語るなど、自分たちが優勝したいのはもちろんだが、番組としてのM-1も盛り上げたいという思い、ある種の連帯感のようなものも聞かれた。M-1やその関連番組を作るスタッフも、そんな芸人たちの連帯に連なっているのだろう。
さらに、M-1放送直後に放送された19日の『テレビ千鳥』(テレビ朝日系)。この日は昨年と同様、今年いろいろ不運があった芸人に大悟がサンタクロースとしてプレゼントを贈るという企画だった。その生放送パートでカメラが向けられたのはアルコ&ピースだった。ラストイヤーでM-1に挑んだものの準決勝で破れ、この日の昼に行われた敗者復活戦でも敗退していた彼ら。そんな彼らに大悟が送った言葉を最後に引用したい。
「芸人はM-1が終わってからが勝負」
以上の他にも、ここでフォローできていない番組はたくさんある。23日の『田村淳のコンテンツHolic』(毎日放送)では、M-1チャンピオンのNON STYLE・石田明がM-1の“競技漫才”を解説していた。24日の『ザ・ベストワン』(TBS系)では、M-1ファイナリストたちが漫才を披露していた。YouTubeでは、ファイナリストはもちろん、審査員から若手まで数多の芸人たちがM-1について語っている。これからその数は増えるだろう。──と書いていたら、ついさっき上沼恵美子が自身のYouTubeチャンネルで”舞台裏“を語る動画をアップしていた。こちらはM-1ではなくて、『紅白歌合戦』(NHK総合)の舞台裏について語っているようだが。
また、すでに26日には『ワイドナショー』(フジテレビ系)に錦鯉が出演。27日には『M-1グランプリ2021 アナザーストーリー』(テレビ朝日系)が放送された。年が明けて1月9日には『情熱大陸』(TBS系)で錦鯉の密着が放送される。『爆笑問題&霜降り明星のシンパイ賞!!』(テレビ朝日系)から生まれた特番も1月7日に放送予定で、ここでもM-1チャンピオンとなった錦鯉・長谷川の近況が何らかの形で伝えられるだろう。
今年のチャンピオンは、アナザーストーリー的なものがいくつも生まれそうだ。
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