『M-1』芸人たちのアフター語録「ねぇ隆、ライフ・イズ・ビューティフルってどういう意味?」
#M-1グランプリ #テレビ日記
錦鯉・渡辺「雅紀さんが『ねぇ隆、ライフ・イズ・ビューティフルってどういう意味?』って」
M-1の翌日、20日の朝には『ラヴィット!』(TBS系)に錦鯉とオズワルドが出演。なぜかTBS系の番組に最終決戦に進んだ2組が出演する形となった。
錦鯉は登場すると、決勝の1本目で見せた合コンのネタを披露した。長谷川はいつもどおりの通常運転なのだけれど、渡辺のほうは「おじさんが合コンとか言うなよ。……寄り合いって言えよ」といったセリフの表情が少しにこやかになっていたり。熱戦の舞台から降りた漫才師の、福々しい感じ。昨晩とほぼ同じ内容を話しているのだが、表情ひとつの変化でパフォーマンスは確かに違う。改めて、技術を感じる。なお、「穴でも掘ってりゃいいんだお前は」「掘らないよ、穴は」のくだりで川島明が机に突っ伏して笑っていて、それがまた笑いを誘う。
その後、番組からのプレゼントということで、花束とともに熱々のおしぼりを2人に渡したり。この日のオープニングのトークテーマ「年末年始のおすすめのテレビゲームは何?」に関連して、チャンピオンになりたての芸人に「長谷川さんはゲームをしますか?」とM-1とは全然関係ない質問をしてみたり。この日も朝のバラエティ番組であるところの『ラヴィット!』らしさが全面に。挙句の果てには、番組MCの川島と田村真子アナウンサーがマリオカートで対決する様子をチャンピオンが見つめるというシーンが放送された。
そんななか、最終決戦で惜しくも優勝を逃したオズワルド・伊藤のツッコミが随所で光る。そんな伊藤の存在もあり、いつもはスタジオメンバーの悪ノリを制する側にいる川島も、悪ノリに加わっていく。錦鯉・長谷川との「太鼓の達人」でのゲーム対決を終えた伊藤は、多くの人の胸を打った昨晩の錦鯉の優勝と重ねつつシャープにツッコんだ。
「こんなに頑張って太鼓打ったんですけど、たぶん誰の胸も打ててないので」
20日には『スピードワゴンの月曜The NIGHT』(AbemaTV)。スピードワゴンの2人がMCを務めるネット番組だが、こちらでも毎年恒例となったM-1の振り返り特集が放送された。ゲストは錦鯉、真空ジェシカ、モグライダー、ハライチ・岩井だ。
ハライチ・岩井は、敗者復活戦で見せたネタは敗者復活の前日に作ったと語る。
「敗者復活入りが12時だったんで、11時ちょっと前ぐらいに(澤部に)『事務所来れる?』つって事務所行って、1時間だけ(ネタ合わせを)やりましたね」
ハライチが新ネタをおろす際は、いつも本番の2時間ほど前に相方の澤部に内容を伝えてそこからネタ合わせをする。そんな話は、これまでも岩井の口から何度か語られてきた。が、それをM-1の大舞台でもやってくるとは。なお、敗者復活の前日には、敗者復活用のネタだけでなく最終決戦に残ったとき用のネタも作ったらしい。岩井のネタづくりのスピードの速さに改めて驚くとともに、それに対応できる澤部の基礎能力の高さを思い知る。
さらに、錦鯉の最終決戦のネタの裏話も。舞台上に横になった長谷川が「ライフ・イズ・ビューティフル」と叫んで終わるネタだが、あのオチは準々決勝で初めて披露したらしい。もともとは、長谷川を寝かせたらそのまま渡辺が一礼して終わる、という形だったのだとか。ただ、そのネタを一度、同じ事務所のバイきんぐの小峠英二に見せたところ、「あそこでひと言いれたほうがいい」とアドバイスをもらったのだとか。渡辺がオチ台詞の候補をいくつか提案したのだが──。
「小峠さんがひと言、『ライフ・イズ・ビューティフル』」
錦鯉やバイきんぐが所属する事務所、ソニー・ミュージックエンタテインメントのなかで、もともと渡辺は他の芸人たちからネタのアドバイスを求められる、作家的なポジションにもあるのだとか。バイきんぐが『キングオブコント』で優勝したときのネタにも、渡辺のアイデアが盛り込まれているらしい。チャンピオンがチャンピオンを生み合う構図。小峠も苦節が長かったことでも知られるが、この関係にもまた、「ライフ・イズ・ビューティフル」という言葉を重ねたくなる。
で、この「ライフ・イズ・ビューティフル」という言葉には、さらに裏話が。渡辺は振り返る。
「M-1終わって、最後取材とかも全部終わって、タクシーでホテル着くちょっと前に、雅紀さんが『ねぇ隆、ライフ・イズ・ビューティフルってどういう意味?』って」
映画だったらここでスタッフロールが流れるシーン。あるいは、スタッフロールが流れ終えた後に挟まれる本当のラストシーン。ちょっともう、あまりにも出来すぎた話ではある。けれど、そんな出来すぎな話にも説得力をもたせる魅力が、確かに彼らにはある。
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