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世界は映画を見ていれば大体わかる#27

モー娘。主演映画に出演していた謎のUFO男を追ったドキュメンタリ他UFO映画3本

映画宣伝で起きてない事件をでっちあげ!

モー娘。主演映画に出演していた謎のUFO男を追ったドキュメンタリ他UFO映画3本の画像2
『THE 4TH KIND フォース・カインド』(2009)U-NEXT 公式サイトより

 かたやアラスカ州ノームでは田舎町の住人が夢か現実かが判然としない不思議な体験に悩まされていた。それは深夜3~4時ごろになると目が覚め、窓の外を見ると梟がじっとこちらを見つめているという。不眠になって苦しむ住民を心理学者のアビゲイル・タイラー博士は催眠療法を用いて真相を解き明かそうとする。催眠療法を施された患者たちは梟の正体に迫ろうとすると錯乱し暴れ出した挙句「あれは梟ではなかった」と言い出す。

 タイラー博士は数年前に夫を謎の侵入者に襲われ亡くしていた。不眠に悩む患者たちを治療していた夫が行っていた患者の問診記録にもやはり「梟の夢」のことが語られていた。タイラー博士はこれを「地球外の知的生命体による誘拐によって埋め込まれた記憶の混同」であるという仮説を立てる。

 実際に起きた事件の検証という形で展開する『THE 4TH KIND フォース・カインド』(2009)はタイラー博士をミラ・ジョヴォビッチが演じ、他にもプロの役者が出演した再現映像とオラントゥンデ・オスサンミ監督が本物のタイラー博士にインタビューした映像などをミックスさせた映画だ。フォース・カインドとは宇宙人による拉致、誘拐を表す「第4種接近遭遇」の事。スピルバーグ監督の『未知との遭遇』の原題はClose Encounters of the Third Kind、UFOの搭乗員との接触を表す、「第3種接近遭遇」である。

 タイラー博士が催眠療法を行った患者は変調をきたし、家族を殺して自分も自殺する。地元警察はタイラーの診療が原因だと決めつけ、自宅から外に出てはならないと警察の監視下に置かれる。ところが博士宅の上空に巨大な飛行物体が現れ、博士の娘を攫ってしまう。パトカーのドライブレコーダーには飛行物体の影が一瞬写るが、あとは激しいノイズによって何も見えない。

 娘を取り戻すために博士は自身に催眠療法を施す。その結果、戦慄の事実が博士を待ち受けていた!

 ここまで読んだ読者にネタ晴らしをすると、本作はさっきの『エリア51』と同じモキュメンタリーなのだ。すっかり騙されたわ!(何度目だよ!)『エリア51』よりも質が悪いのは「実際に起きた事件」そのものをでっちあげているところだ。アラスカ州ノームは実在する場所だがUFOによる誘拐事件なんて起きていない!タイラー博士だって架空の人物だ。

 しかし配給のユニバーサル・ピクチャーズは現地の誘拐、行方不明事件、訃報記事などを映画の宣伝のためにでっちあげた! そこまでやるか! おかげで映画に影響された人間が現地までやってきたり、地元メディアに問い合わせなどをするようになり、観光客が主な収入源のアラスカ州は話題に大喜び……することはなく、苦情の処理に苦労させられた地元メディアが抗議、ユニバーサルは和解金を支払う羽目になったのだった。

 また、ミラ・ジョヴォヴィッチっていうキャスティングがいい。リュック・ベッソンの映画や『バイオハザード』シリーズでブロックバスター系の大作役者として知られるジョヴォヴィッチがいつもと違ってシリアスな演技を再現フィルムの中で見せているのだから、本当の超常現象なんだ、って思っちゃうよね?

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