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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 『チコちゃん』カンニング竹山が名曲を披露

『チコちゃんに叱られる!』カンニング竹山、「バイオリン忍者ター坊」を偲ばせる演奏を披露

カンニング竹山、ヘタクソな「情熱大陸」を熱演

 この日2つ目の回答者を選ぶべく、チコちゃんは「この中で、音楽に精通しているステキな大人ってだーれ?」と呼びかけた。結果、回答者に指名されたのは川田だった。そういえば、彼女の旦那さんの職業は作曲家である。まあ、それを言うなら杉本も作曲家・神津善行の婿に入っているのだけど……。

 ともかく、川田に出題されたのは「ストラディヴァリウスはなんで高いの?」という疑問であった。そして、チコちゃんが発表した正解は「300年経った今でも再現できないから」だった。

 詳しく教えてくれるのは、ストラディヴァリウスの研究と再現に取り組むバイオリン職人の堀酉基先生だ。そもそもストラディヴァリウスとは、イタリアの天才楽器職人であるアントニオ・ストラディヴァリが製作した楽器のこと。現在のバイオリンのスタイルを確立したとされるストラディヴァリは生涯で1000以上のバイオリンを作ったとされ、今も残っているのはその内の半分の500ほどだ。つまり、製作から300年以上経った今も、戦争や災害などの危機を乗り越えその姿を保ち続けた歴史的に貴重な楽器がストラディヴァリウスなのだ。

 しかし、古くて貴重だからだけじゃあそこまで高価にはならない。300年前に作られたこの楽器は、今なお超えられないバイオリンの最高傑作と呼ばれているのだ。ちなみに、ハノーファー国際コンクール・史上最年少優勝者である三浦文彰さんが日頃から弾いているストラディヴァリウスの値段は6~7億円だそう。高い……! 余談だが、ストラディヴァリウスは富豪が所有するものを演奏者へレンタルするケースが多いらしい。前澤友作もストラディヴァリウスを持っているし、「CoCo壱番屋」創業者の宗次徳二氏もストラディヴァリウスを所有していると聞いたことがある。

 ストラディヴァリウスは高いだけじゃなく、音からして違う。三浦さんに伺うと……。

「(他のバイオリンと)全然違いますね。弾いていて『こういう弾き方をするとこういう音色が鳴るんだ』みたいな発見が結構あって、今でもまだ可能性を感じるというか。自分も(バイオリンに)教えてもらってるような感じがします」(三浦さん)

 さらに、あの千住真理子はストラディヴァリウスをこう評している。

「生き物とぬいぐるみの違いほど違う。音を出した瞬間に楽器の音以上の生き物の声が聴こえてくるような気がして、私の心がそのまんまこの楽器から出てくるんです」(千住さん)

 そんなに素晴らしいのなら、同じ製法でまた作ればいいのでは……? 事実、堀さんをはじめとした多くの職人は、ストラディヴァリウスの研究・再現に日々チャレンジしている。でも、ハッキリとした正解はいまだに出ていないのが現状だ。ストラディヴァリは詳細な楽器の製法を後世に残していなかったのだ。素材に使われる木材や板の厚みが重要というところまではわかっているのだが……。3Dプリンターでも再現は難しいのかしら?

 ただ、堀さんもいい線は行っている。世界中から厳選した木材に熱処理を施すなど、苦労の末に完成したバイオリンは、本人が「今までで一番ストラディヴァリウスに近づけた」と豪語するほどの出来栄えだ。

 ということで、ストラディヴァリウスと堀さんのバイオリンをそれぞれ弾いてもらい、聴き比べを行う特別企画が行われた。いわゆる、『芸能人格付けチェック!』(テレビ朝日系)的な内容のやつ。聴き比べるのは堀先生と三浦さんと、なぜかカンニング竹山の3人である。

「幼稚園のときから小学校3年ぐらいまで、ずっとバイオリン習ってましたね。聴いたらすぐわかりますよ」(竹山)

『笑いの金メダル』(テレビ朝日系)で竹山が披露したピン芸「バイオリン忍者ター坊」が、思わずフラッシュバックした。というか、習っていたのが小3までって、ほとんど未経験と一緒なんだけど……。いつの間にか、葉加瀬太郎みたいな髪型をしているし。

 いざ聴き比べると、音が違うのはテレビ越しでもわかった。でも、どっちがどっちなのかはまったくわからない。とりあえず、どちらもいい音である。堀先生の腕前がすごいことはわかった。結果、生で聴いていた回答者たちは3人とも本物のストラディヴァリウスの札を挙げ、見事全員正解!

 最後に、竹山が舞台上へ登壇。堀先生が作ったバイオリンで、彼が唯一弾ける曲だという「情熱大陸」を演奏し始めたのだ。これがまた、ヘタクソで……。聴いていて絶妙に気持ち悪くなる外し方をする竹山。なんなの、このニセ葉加瀬は? そういえば、同じバイオリン経験者であるANZEN漫才のみやぞんもこの曲を弾いていた気がする。どうやら、初心者が演奏したがる曲らしい。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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最終更新:2021/12/24 21:00
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