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岸田首相が“ネタ元”? 国交省・統計不正問題、FLASHの永田町取材力

松下新平参院議員の“秘書”は謎の中国人女性X氏

 今週の第2位は文春の記事。

 自民党の松下新平参院議員(55)が、中国系企業の東京支店長を務める中国人女性を「外交顧問兼外交秘書」にし、名刺や議員会館内を自由に往来できる通行証などを与え、パーティ券販売に関与させていると報じている。

 松下事務所は、女性を「無償のボランティア」と説明しているが、実質的に秘書業務を行っており、秘書給与を中国系企業が肩代わりしている政治資金規正法違反の疑いがあるという。

 松下議員は、自民党外交部会長や国土交通政務官、総務副大臣、内閣府副大臣などを歴任し、国会議員歴はすでに17年にもなる。

 参院の入閣適齢期とされる当選3回を数え、次の「大臣候補」の一人とされている。

 12月2日に行われた政治資金パーティでも、菅義偉前総理が駆けつけて、「応援しています」と激励。岸田文雄首相はビデオメッセージで「これからの希望の星だ」と期待を示していた。

 そのパーティには約250名の参加者がいたが、多数の中国人が参加していたという。彼らのアテンドをしていたのが、昨年から松下新平事務所「外交顧問兼外交秘書」の名刺を持つ、中国人女性X氏だそうである。

「X氏は現在42歳。もともと、福建省の裕福な家庭で生まれ育ったそうです。北海道を拠点とし、帰化した元中国人が社長を務める帝王商事(仮名)というナマコ販売の専門業者に在籍し、その東京支店長です。最初は、同社の社長が松下さんに彼女を紹介したのです」(X氏の知人)

 女優のようなオーラを放つ女性だという。

「松下氏はX氏を気に入り、やがて彼女に外交秘書の名刺や、議員会館内を自由に行き来できる通行証を与え、事務所に頻繁に出入りさせるようになりました」(同)

 松下議員は夜な夜なX氏を同伴し、日本人支援者や、中国系企業幹部らとの会食を繰り返していたという。

「緊急事態宣言下でも2人で中国人社長のホームパーティに参加したり、地方までゴルフに出向いたりしていました」(同)

「X氏はしょっちゅう中国人実業家らを松下氏に紹介しています。そしてその場でパーティ券を販売するのです」(松下氏の事務所関係者)

 さらに、いまやX氏は資金集めや通訳業以外でも松下氏に同行しているという。

「外交顧問の枠を超え、松下氏の欠かせない右腕となりつつあります。ですが、まったくの無報酬だと聞いています」(自民党関係者)

 無報酬であれば、法的問題が浮上するそうだ。

 政治学が専門の岩井奉信日本大学名誉教授が解説する。

「政治資金規正法では、企業による秘書給与の肩代わりも政治家側への寄附に当たるとされます。X氏が帝王商事に在籍し、そこから報酬を得ていながら、週に何度も無報酬で事務所業務に秘書として従事している場合、まさに秘書給与の肩代わりとみなされます。その負担額は企業から政治家側への寄附に当たり、収支報告書に記載をしなくてはなりません」

 しかし、文春の取材では、松下氏の収支報告書には帝王商事からの寄附の記載は一切ないという。

「記載すべき寄附を故意に記載しない場合、5年以下の禁錮または100万円以下の罰金とされています」(同)

 松下事務所に質問状を送ると概ね、次のような書面回答があったそうだ。

「(X氏ら外交顧問に)常時事務所の事務をしていただくことはなく、分からないことがあった時にお尋ねし、好意で教えていただく程度。報酬も発生しないし、給料などもない。(X氏は)そうしたボランティアの一人であり、外資系企業による給料の肩代わりというご指摘は事実に反する」

 文春の取材では、X氏が平日5日のうち、2~3回は事務所に出勤し、長時間滞在して電話をかけたり、夜の会食でも松下氏に同行するなど、実質的に秘書業務を行っている実態が浮かび上がっているそうである。

 拡大主義の行動をとる中国に対して、アメリカを筆頭に各国が警戒を強める中、与党自民党の国会議員が、中国人女性を「外交秘書」とし、政治資金集めにも関与させていたことが判明したことで、「岸田文雄首相や自民党がどのような対応をとるのか、注目される」と指摘している。

 昔から、中国は、外国要人に女性を世話して情報を取るということはよくやっていたといわれる。

このケースも、松下議員は軽率だったという批判は免れないだろう。

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