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『M-1』錦鯉、マヂラブ…2年連続で“関東芸人”が優勝! 東京移籍で売れる芸人も

『M-1』錦鯉、マヂラブ…2年連続で関東芸人が優勝! 東京移籍で売れる芸人もの画像1
『M−1グランプリ2021』公式twitter(@M1GRANDPRIX)より 

 錦鯉の優勝で幕を閉じた『M−1グランプリ2021』。昨年のマヂカルラブリーに続いて、2年連続で“関東勢”が漫才日本一に輝いたことになる。

 大阪のABC制作だということもあり、関西勢が有利だとされていたM-1だが、ここ最近は関西勢の弱体化が囁かれている。かつては、決勝進出メンバーの多くが大阪吉本所属ということもあったが、今年はロングコートダディ、ももの2組だけ。昨年の決勝戦も大阪吉本所属は、見取り図、アキナの2組だけだった。

「M-1における“関西有利”はもはや幻想ですね。出身地に関係なく、面白い芸人がちゃんと評価されるようになってきます。それどころか大阪吉本所属はむしろ不利なのではないかと言われているくらい。実際に、大阪吉本から東京吉本に移籍したことで、才能が花開く芸人も多いですからね」(お笑い事務所関係者)

 今年のM−1決勝進出者でいえば、3位のインディアンスは大阪吉本から東京吉本への移籍組だ。

「インディアンスは、大阪時代はあまりパッとしていなかったんですが、東京の所属になってからメキメキと頭角を現してきました。ほかにも、今年のキングオブコントで活躍した男性ブランコと蛙亭も、大阪吉本から東京吉本に移籍して、活躍の場を広げています。いずれの芸人たちも、大阪に残っていたら結果を残せなかっただろうと言われていますよ」(同)

 では、どうして関西のお笑い界が弱体化したと言われるのだろうか。劇場に携わる構成作家はこう話す。

「大阪吉本は、よくも悪くも“師匠”の影響が強いんですよね。もちろんお笑いの伝統を引き継ぐことができるという意味では、とても素晴らしいことなんですが、伝統的なスタイルに凝り固まりがちだという側面もある。その結果、蛙亭や男性ブランコのような個性的な芸人が、大阪ではなかなか活躍できないんですよね。大阪のスタイルにハマらない芸人であれば、どんどん上京したほうがいいと思いますよ」

 また、お笑い文化が関西のものではなく、全国区になっているとも言われている。

「かつては関西圏のお笑い好きが吉本の養成所・大阪NCSに入学して芸人を目指すというパターンが多かったんですが、最近は関西圏以外の芸人志望者が大阪NSCに入学するケースが増えているんですよ。もともと関西が地元ではない芸人たちが多いので、そもそも“お笑いは関西のもの”という感覚がない。だから“関西っぽい笑い”にこだわることなく、自由なスタイルを貫く芸人が増えていて、逆に関西の伝統的なスタイルが古臭くなってきているんです」(同)

 関西の“伝統”に邪魔される形で、チャンスを逃している大阪吉本所属芸人も少なくないようだ。

「たとえば、ロングコートダディ、ニッポンの社長などは、独自のスタイルを貫くタイプの芸人であって、大阪のお笑い界よりも全国区のほうが向いていると思います。今すぐにでも東京吉本の所属になったほうが、売れるチャンスは多いはず」(同)

 2022年は、大阪から上京しブレイクを果たす芸人も増えそうだ。

浜松貴憲(ライター)

1980年生まれ、東京都出身。大学卒業後、出版社に入社。その後、いくつかの出版社を渡り歩いた末に、現在はフリーライターとして、テレビ番組、お笑い、YouTubeなど、エンターテインメント全般について執筆している。

はままつたかのり

最終更新:2021/12/23 06:00
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