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くっつきにくいラップの理由は、安物だからじゃない!?
この日2つ目のテーマは「なんでラップはくっつくの?」という疑問であった。いや、それ以前に安物のラップのくっつきにくさが微妙にストレスなのだけど……。必ずしもラップは満足にくっつかない。
回答者に指名された高橋は「摩擦的な、静電気的な」と答えたが、湿気があってもラップはくっつくから、少なくとも静電気は関係ないと思う。静電気なら、食器よりむしろ人体にくっついてしまいそうだし。チコちゃんが発表した正解は「真っ平らだから そして柔らかいから」であった。でも、その答えだと安いラップがくっつかない理由にならない。納得いかないんだけど……。
詳しく教えてくれるのは、ラップ製造会社(株式会社クレハ)技術部の大森麻希子先生だ。曰く、ラップは表面に何かを塗っているわけではなく、自然の力でくっついているそうだ。
ラップがくっつく理由の1つ目は「真っ平らだから」。一見、平らに見えるポリ袋の表面を500倍で拡大すると、繊維が重なり合ってデコボコしているのがわかる。それに比べ、ラップの表面は真っ平らだ。でも、なぜ真っ平らだとくっつくのか? 表面が真っ平らだと、「ファンデルワールス力」という力が働くらしい。この世のあらゆる物には、ものすごく近付くと物質を構成している分子と分子が引っ張り合うという習性がある。これが、ファンデルワールス力である。ヤモリが壁に引っ付くのもファンデルワールス力が理由だし、接着剤は物体と物体の隙間を接着剤が埋めることでファンデルワールス力を生み出している。
この世の多くの物は表面がデコボコしている。だから分子と分子が近付かず、ファンデルワールス力が働かないのだ。確かに、表面がデコボコのどんぶりにラップは引っ付きにくい。
ラップがくっつくもう1つの理由は「柔らかいから」である。ラップが物体に密着すると、その密着部の内側と外側で大気圧に差が起きる。大気圧とは空気が物を押す力を指す。ラップを食器にかけると大気圧によって密着部の空気が追い出され、元は空気のあった場所が隙間になる。すると、空気のある外側からの大気圧が大きくなり、ラップが食器に押し付けられてくっつくのだ。そんな微妙な作用でラップがくっついていたとは驚きだ。
最後に、ラップに関する疑問に大森さんが答えてくれた。
「ラップには種類がある?」
ラップの材質は「ポリ塩化ビニリデン製」と「ポリエチレン製」に大別される。ポリ塩化ビニリデン製のラップは分子の密度が高いのでくっつく力が強く働き、分子の隙間が狭いので、におい、水蒸気、酸素を通しにくい。一方、ポリエチレン製のラップはややくっつきにくく、その代わり酸素を通しやすいという性質がある。保存した野菜や果物が呼吸できるというメリットを持っているのだ。
つまり、高いor安いとか品質の問題ではないということ。ラップがくっつきにくかったのは、単にポリエチレン製を選んでいたからかもしれない。これまで、ラップは「サランラップか、それ以外」と考えていたが、そうじゃなく「ポリ塩化ビニリデン製か、ポリエチレン製か」だったのだ。
「切ったときにどこが切れ口かわからなって、すごいイラっとする」
ラップの切れ目がわからなくなるのは“あるある”である。そういう場合、スポンジでこするといいらしい。ラップの表面をスポンジでこすると段差の隙間にラップの端が引っ掛かり、摩擦の効果も相まって少しずつめくれていくのだ。これはいいことを聞いた! まるで、『伊東家の食卓』(日本テレビ系)みたいな豆情報である。というか、本家でもラップの切れ口を探す裏技(ラップにみかんネットを被せてひねる)を紹介していたのだけど。
ところで、クレハ製ラップの商品名が「NEWクレラップ」のままなのが昔から気になっている。「ケンちゃんラーメン、新発売!」のフレーズじゃないんだから。
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