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坂上忍『バイキング』終了だけじゃない!? ジャニやマツコもリスト入りしたフジ改革

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坂上忍

『バイキングMORE』(フジテレビ系)がついに来春終了すると、同番組13日の放送でアナウンスがあった。

 同局の平日昼は周知の通り『森田一義アワー笑っていいとも!』が30年以上もお茶の間の定番として構えていたが、2014年から『バイキング』にバトンを渡していた。

「物凄いプレッシャーだったとは、思います。まだ探り探りだった初期の頃は、MCも曜日ごとに変わったり、バラエティ色も強かったり、まとまりがなく酷評が目立っていましたね。2015年ごろからは、坂上忍さんが全曜日出演の総合MCになり、内容もワイドショー寄りになっていきました。取り上げるトピックも基本的に坂上さんが選んでいたそうですし、会議の時点で番組進行内容に意見をいったり、司会者としての手腕をふるっていました。放送中も歯に衣着せぬ物言いが受けて、昨年には1時間拡大して名前も『バイキングMORE』に変わりパワーアップしましたから、人気番組として定着していたんですがね」(芸能リポーター)

 今回の番組終了は、あくまでも坂上側が「これから動物の保護活動に全力を尽くしたい」という意向から卒業を申し出たという。

 その一方で、いつのころからか番組の打ち切りは密かに囁かれてきた。

 週刊誌で坂上による番組スタッフへのパワハラ疑惑が報じられたり、出演者の不適切な発言が問題になったり、誤報で番組内で謝罪することがあった。

「坂上さんは“間違っていようが、言葉にするのが大切”という趣旨のことをよくおっしゃっていました。番組にはさまざまな立場の人が関わっていますから、芸能はもちろん、政治にも好き放題いってしまうことを気にするスタッフもいましたね。加えて、局の上層部のいうことも聞かないだけでなく、その上層部に対する批判めいた物言いも影響していたんですよ。なので、制作スタッフからのバックアップもとりずらくなって関係が悪化し、だったらというのが大筋の様子です」(テレビ番組ディレクター)

 18年から放送している『坂上どうぶつ王国』、昨年終了した『直撃!シンソウ坂上』は冠番組、今年終了した『ダウンタウンなう』内の『本音でハシゴ酒』では進行役を担い、フジテレビの少なくとも製作が坂上に寄せる信頼は厚かったと感じられる。

『いいとも!』につぐ長寿番組となりそうだっただけに、惜しい。次はどんな番組か楽しみもあるが、人気番組がしのぎを削るお昼の枠で、新しい番組がまたすぐに定着するのは難しいだろう

 そして、フジテレビは人気番組を一気に削る方針のようだ。

「『アウト×デラックス』と『関ジャニ∞クロニクルF』も終了のリストにのっていると聞きます。関ジャニがフジテレビで唯一レギュラーを務める冠番組だけに、これにはジャニーズ事務所も難色を示したそう。もちろん、マツコ・デラックスの所属事務所にしても、冠番組が終了することにいい顔はしていないでしょう。ただ『アウト×デラックス』に関しては、TBS系で『週刊さんまとマツコ』が今年からはじまった影響もありそうなので、どっちもどっちとは言えそうですが」(既出・番組ディレクター)

 かくいうフジテレビ自身も番組一掃だけでなく、抜本的な変化を求められる時期にきているようだ。

 11月25日にフジ・メディア・ホールディングスが、フジテレビで早期退職者の募集を発表した。

「18年にも募集していましたが、今回また募集に至ったのには、若手や中堅が続々と辞めているのを食い止めたかったようです。昔は、超高給なうえに面白い番組に携われるとバリューがありましたが、制作や組織は古い体質が残っており、予算や企画が通りにくく、社員のモチベーションと視聴率が下がる一方だったようです。どの局でもそうだと思いますが、フジテレビでも人気番組が続々終了を検討しているというのは、坂上さんをはじめとしたベテラン芸能人の高額と噂されるギャラに頭を抱えていたというのもあるのではないでしょうか。社員だけに無理を強いるなんて、示しがつきませんしね」(既出・芸能リポーター)

 かつての「楽しくなければテレビじゃない」というキャッチコピーの通り、数々の伝説的な番組を届けてくれていたフジテレビだが、この状況を突破する模索は続きそうだ。

黒崎さとし(編集者・ライター)

1983年、茨城県生まれ。ライター・編集者。普段は某エンタメ企業に勤務してます。

Twitter:@kurosakisatoshi

くろさきさとし

最終更新:2021/12/17 13:00
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