トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 錦鯉・渡辺隆「M-1に向けてという感じじゃなかった」
M−1決勝直前!『くすぶり中年の逆襲』出版記念インタビュー

錦鯉・渡辺隆「M-1に向けてという感じじゃなかった」絶望と諦めの向こう側にある光

M-1対策は「全力でやる」だけ

ーー渡辺さん、焦ることってあるんですか?

渡辺 ありますよ。大体焦ってます。

ーー落ち着いて見えます。

渡辺 それよくいわれるんですけど(笑)。そんなことないんですよね。たぶん根本すべて諦めてるっていうのはあるかもしれないですね。

ーー諦めてる。

渡辺 「だめだ」「間に合わない」みたいなのが基本行動ですね(笑)。すっげー寝坊した時とか意外と落ち着いてないですか? 一回コーヒー淹れちゃったりしますよね。それが常に……みたいな感じです。どっちにしろ謝るしかないですもんね。

ーー人間関係とか仕事の面とかでも基本諦め、みたいな感じですか? 

渡辺 それはあるかもしれないですね。なんせ相方が雅紀さんですから。基本こっちの期待通りの動きはしないですし、期待以上のことも起きますし。相手は自然ですからこっちでコントロールすることはできない。

ーー漁師さんみたい(笑)。

渡辺 漁師さんは近いかも。だって漁に出たくても出れない時とかありますもんね。全然ボケない時とか平気でありますから。こっちはツッコミたいのに。

錦鯉・渡辺隆「M-1に向けてという感じじゃなかった」絶望と諦めの向こう側にある光の画像6
写真|石田寛

ーー怖くないんですか?

渡辺 僕も適当なんで。どうにかなるだろうっていう(笑)。僕だってたまには「もうちょっとこうやって」って言いますよ。相方も「わかった!」とはいうんですけど、次にそれをやったことはないですから。

ーーただ「待つ」ということなのでしょうか。

渡辺 事前の対処はありますよ。こういう振りフリしたらこう動くだろうな、と予想して言えばその通りに動くこともあるんですけど。そうならないこともある。その確率は他のコンビよりも低いと思います。ただ予期せぬとんでもない面白いこととかも起こしてくれるので、統計的にみると同じくらいかな。打率は低いけどホームランは打つ、みたいな。猛獣だったら、まだ手なずけられる気がするんですよ。相手も生きてるものじゃないですか。雅紀さんは災害ですから。自然ですから。

ーー去年はそんな自然を相方に持つコンビが、M-1という芸人誰しもが目指す大会の、10組しか出られない決勝に進まれたわけじゃないですか。お二人の中でM-1のために切り替えたことはありましたか。

渡辺 切り替えた……そうですね。コンビ結成して最初はあんまりウケない感じだったんですけど、ハリウッドザコシショウから「もっと雅紀さんのバカを出していった方が良い」とアドバイスされて。「自然」を隠してたんですよね、僕らは。隠してたというか、台本通りにやってたんですよ。それでしょっぱな挨拶するようになったり、もっと動くようにしてみたり。コンビを組んだばかりでネタもあんまりなかったから、毎月ネタをいっぱいやるライブをやりだしたり。でもM-1に向けてという感じじゃなかったですね。

ーーまずは「錦鯉」として出発するためのネタを作る。

渡辺 そう。M-1対策としては「全力でやる」だけですね。こういうのが審査員に受けるとか、こういうのはやっちゃだめっていうのが僕ら全然わからないので

ーー去年のM-1の決勝でパチンコのネタを選んで小峠さんに怒られたと。「パチンコわからない人に伝わらないだろ」と。

渡辺 小峠さんに怒られましたね。(ダウンタウン)松本さんと同じこと言われました。

ーーM-1では〇秒に〇個ボケた方がいいとか都市伝説レベルで流布されていますが、そういうことを意識したネタではなかった。

渡辺 まったくなかったですね。やれたらやりたかったと思います。でもぼくらはできないんですよ。

123456
ページ上部へ戻る

配給映画