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M-1決勝前におさらい!

No.1は令和ロマン! 元芸人が準々決勝で敗退した全ネタにひとことレビュー

元芸人的準々決勝NO.1は令和ロマン

96.ラランド…「大統領とSPが友達だったら」
全体的にボケが弱い感じがした。友達関係のあるあるネタはそこまで笑えるものではなかった。大統領とSPという立場もあまり活かしきれておらず、準々決勝向きのネタでは無い気がした。

97.ランパンプス…「12回クイズをやってみよう」
設定自体はベタな設定だが、ボケの人の体の大きさ、声の出し方、ボケ方がキャラクターに合っていてとても良い。勿体ないのはツッコミの人のボケたい感じが最初から出てしまっていること。最初は我慢してオーソドックスなツッコミをし、徐々にボケツッコミを入れたほうが良い。

98.隣人…「着ぐるみの人のプロ意識は凄い」
遊園地で殺人事件が起きたという設定で、着ぐるみ役のボケの人はスーツで顔を隠すのは斬新で良かった。ボケと展開はありきたりなものだったので、もう少し練ったボケと想像を裏切るような展開が欲しかった。

99.令和喜多みな実…「ひたすら話が噛み合わない」
ボケのほうがひたすら一人で話を進めていき、それに対してツッコミが「話しを聞け!」と言い続けていた印象。要所要所でボケを入れて笑いをとっていたが、ネタのシステムだけで勝負しているので終始まったりしてしまった。

100.令和ロマン…「町工場のドラマが思い出せないというネタ」
めちゃくちゃ面白かった。今回のNo.1! ボケの仕方もキャラに合ってるし、ツッコミもワードセンスがある。東京の漫才コントとしてはほぼ完璧! 芸歴4年目とは思えないほどの出来栄え。強いて直すところを言うとしたら外見。ボケの人はスーツをオリジナリティ溢れるものにするか、カッコいいものにするとキャラが立って良さそう。ツッコミのほうは可愛らしい顔を見せたほうが良いので髭はいらない。スーツも相方とのバランスで可愛らしい派手めのものにしても可。将来が楽しみなコンビだ。

101.レインボー…「オフの日の過ごし方」
お互いのキャラがわかるようなネタで客さんとしては入り込みやすい。大ボケばかりなので、池田さんのほうにもっと小ボケを入れてネタに抑揚をつけても良かったかも。最初からテンションマックスなので、徐々に上がった方が盛り上がっているように見えたかもしれない。

102.わらふぢなるお…「いらない質問が多い」
ボケがいらない質問をしてどんどんイライラさせていくというアドリブ要素が強いネタなので、ツッコミの人が素で笑ったり怒ったりしたほうがもっとアドリブ感が出たはず。さらに終盤、瑛人の「香水」を歌うときは、もっと歌いたくて歌っている感と邪魔されてイライラしている様を入れると臨場感が出た気がする。

 というわけで総勢102組に対する【ひとことレビュー】がようやく終わりました。

 このコラムと出会えたことはある意味運命です。最初にも述べましたが、このレビューを見て気になった芸人がいましたら、無料動画GYAO!のM-1グランプリ2021準々決勝動画をぜひ見てください。そして面白かったらぜひファンになってください。

 今回、皆様の目に初めて触れたような芸人がまだまだいます。大会はそういう芸人たちがいて成り立っているのです。これからもどんどん芸人は増えて行くことでしょう。芸人の進化、ネタの進化、そしてお笑い界の進化を楽しみにこのコラムを締めたいと思います。

 ビバ芸人!ビバお笑い!

 最後までお付き合いありがとうございました。

檜山 豊(元お笑いコンビ・ホームチーム)

1996年お笑いコンビ「ホーム・チーム」を結成。NHK『爆笑オンエアバトル』には、ゴールドバトラーに認定された。 また、役者として『人にやさしく』(フジテレビ系)や映画『雨あがる』などに出演。2010年にコンビを解散しその後、 演劇集団「チームギンクラ」を結成。現在は舞台の脚本や番組の企画などのほか、お笑い芸人のネタ見せなども行っている。 また、企業向けセミナーで講師なども務めている。

Twitter:@@hiyama_yutaka

【劇団チーム・ギンクラ】

ひやまゆたか

最終更新:2022/02/04 17:16
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