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Yahoo!ニュースは「あの人は今」が人気、誹謗中傷問題も深刻…進むネットユーザーの高齢化

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 必ずしもタレント業で活躍しているわけでもないのに、その一挙手一投足がいちいちネットニュースで話題になる石田純一。昨年、自粛期間に沖縄に行き、ゴルフをプレーしている最中に体調を崩し、その後新型コロナウイルス感染が発覚した一件以降は、石田純一に関するニュースがネットに上がると、Yahoo!ニュースのコメント欄が荒れるという現象が続いている。あるメディア関係者はこう話す。

「石田さんは完全に“スキャンダルありきのタレント”という印象になってしまっています。正直なところ、石田さんの仕事に対する世間の関心度は低く、若い世代からの認知度も低い。にもかかわらずネットニュースで話題になり続けるのは、それだけ全盛期の石田さんを知っている世代が石田さんのスキャンダルを潜在的に求めているということです。裏を返せば、それだけ年齢層の高いユーザーがネットニュースを見ているということでもあります。かつては、ネットといえば若者たちのメディアというイメージもありましたが、現在はすでにネットユーザーも中高年以上がメイン層となっているわけです」

 現実社会と同様に、ネットユーザーの高齢化も進んでいるなか、多くのネットメディアは中高年以上をターゲットにした記事を多く配信している。

「最近多いのは“あの人は今”系の記事ですね。週刊誌などは以前からこういった特集を組んでいますが、ネットも中高年がメインユーザーになっているので、よく読まれるんです。Yahoo!が配信元のメディアに対し、“あの人が今”系のPV(ページビュー)がいいということで、それらの記事を推奨したこともありました」(同)

 たとえば、12月4日から9日にかけてのYahoo!ニュース・エンタメカテゴリの「トピックス」を見ると、『だいたひかる がんで人生整理』、『南野陽子 80歳でも歌える曲を』、『大路恵美 酒井法子はお姉ちゃん』、『松嶋尚美 40歳41歳で出産経た今』、『久本 結婚の不安変えた欽ちゃん』、『シーマ対面 伊藤かずえ泣き喜ぶ』など、懐かしのタレントに関する記事や、40代以上の中高年タレントに関する記事が多く選ばれているのだ。

「特にYahoo!ニュースは、ユーザーの年齢層が高めで、保守的な記事がウケやすい傾向にありますね。だから“懐かしいもの”や40代以上のタレントに関する記事がどんどん増えていくわけです」(同)

 ここ最近では、Yahoo!ニュースのコメント欄における、小室眞子さん、小室圭さんに対する批判的なコメントが問題視されている。

「ネットにおける誹謗中傷について、若いネットユーザーのリテラシーが批判されることがありますが、実際に誹謗中傷を投稿しているのは、中高年以上のユーザーであることが多いと言われています。特にその傾向が強いのが小室さん夫妻に対するバッシングです。

Yahoo!としてはコメント欄での誹謗中傷をかなり問題視していますが、年齢層の高いユーザーにウケる“鉄板コンテンツ”として小室さん夫妻ネタを定期的に配信していきたいというジレンマがある。だから、誹謗中傷的なコメントを一部削除したり、コメント欄を表示させないようにしたりといった措置をとっているものの、完全な“コメント欄撤去”や“小室さん関連の記事非掲載”といった根本的な策を打っていないのでしょう。Yahoo!ニュースが、中高年ネットユーザーの暴走を助長している部分もあると思います」(同)

 Yahoo!ニュースの煮え切らないスタンスに対する批判も多い。

「ヤフコメが盛り上がる前は、2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)などの匿名掲示板が同様の機能を果たしていました。ただ、大手企業が運営するポータルサイトであるYahoo!ニュースが、2ちゃんねるのような無法地帯のままでいいとは考えにくく、ニュースを配信するサイトであるならば、しっかりと“健全化”を進めるべきです。Yahoo!は、もうちょっと強い措置を取らなければならないでしょうけどね……」(同)

 日本の中高年ネットユーザーのリテラシーを高めるには、ニュースポータルサイトの中で“一強状態”のYahoo!ニュースによる正しい判断が必要となりそうだ。

手山足実(ジャーナリスト)

出版業界歴20年超のベテランジャーナリスト。新聞、週刊誌、カルチャー誌、ギャンブル誌、ファンクラブ会報、企業パンフレット、オウンドメディア、広告など、あらゆる媒体に執筆。趣味はペットの動画を見ること、有名人の出没スポットパトロール。

てやまあしみ

最終更新:2021/12/12 07:00
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