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日刊サイゾー トップ > その他  > HIV/AIDSの“6つのギャップ”をトーク

日本人の理解は古いまま。HIV/AIDSの“6つのギャップ”をブルボンヌたちがトークしたら

「HIV/AIDSを知ると、性や同性愛に対する偏見、男女のギャップも見えてくる

 4つめのギャップは、HIV検査はプライバシーが保護され、誰でも匿名で受けられることがまだまだ知られていない事実だ。

「日本だと全国にある保健所でHIV検査を無料匿名で受けられます。去年から新型コロナの影響で、去年1年間で行われた保健所のHIV検査は、前年比で半減している状況。もし保健所で検査を受けられない場合は医療機関でも受けられる場合もあり、オンラインでの郵送検査もあります」(akta・岩橋恒太氏)

 さらにHIVは性行為により高い確率で感染するというのは誤った理解。適切なコンドームの使用によりほぼ100%感染予防ができる。これが5つめのギャップだ。

 community center ZELの太田ふとし氏は、「コンドームで予防できることは知識としては皆さん割と知っているんですが、使えなかったり、相手とのコミュニケーションの取り方の問題があって、実際に正しくコンドームをきちんと使えていないことも多い」と指摘。

日本人の理解は古いまま。HIV/AIDSの6つのギャップをブルボンヌたちがトークしたらの画像5
トークするロバート・キャンベルさん

 ロバートさんは「アメリカでは同意なくコンドームを外す“ステルシング”という問題があって、カリフォルニアでは10月にこれを違法にする法律が初めてできました。自分や相手のリスクを知っていただくことが大事」とコメントした。

 最後のギャップは、HIVに感染すると一生性行為ができないというもの。適切な治療を受け続けていれば、性行為でパートナーにHIVを感染させることはないという。JaNP+の高久陽介氏は次のように解説した。

「これはここ数年の知見で、HIV陽性者やゲイコミュニティの中でも少しずつ知られてきていますが、一般の方々にはほぼ知られていないギャップがあります。日本でHIVへの基本的な理解が進んでいないなか、HIV陽性者を対象にしたアンケート調査結果では、多くの人が理解を得ることに困難を感じています」

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素敵なお召し物のブルボンヌさん

 イベント冒頭、「海外では身近な方を亡くした経験を持つ方も多く、いまも海外のドラマや映画などがたくさんつくられていますが、日本ではずいぶん昔に作られたドラマで情報が完全に止まってしまっていますね」と語っていたブルボンヌさんは、「性や同性愛に対する偏見、男女のギャップなどいろんな問題がHIV/AIDSを知ろうとすると見えてくるので、この病気を知ることは人間を一回り大きくしてくれると思います」と、イベントを振り返った。

伊藤綾(ライター)

1988年生まれ道東出身。いろんな識者にお話うかがったり、イベントお邪魔したりするのが好き。サイゾーやSPA!、マイナビニュース、キャリコネニュース等で執筆中。友人や知らない人と毎月1日に映画を観る会(@tsuitachiii)を開催

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いとうあや

最終更新:2021/12/09 07:00
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