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日刊サイゾー トップ > 社会  > 「カンボジアで強まる独裁」

「カンボジアで強まる独裁」フン・セン首相は日本の安倍元首相を例にあげ批判回避

民意を尊重できるのか、マネット氏? 真の民主化の試金石となる次期選挙

 フン・セン首相が後継に指名したフン・マネット氏に、万全の道を用意するために脅威となる野党勢力を完全に排除したとしても、フン・セン首相率いる人民党が次の2023年のカンボジア国民議会選挙で勝てる保証はない。いくら当面の脅威となる野党勢力を弾圧したところでタケノコのように政府に批判的な野党勢力は出てくるだろう。

 フン・マネット氏は好人物だった。「カンボジアのさらなる発展にはまずは人材育成がいちばん大事だ。経済的に厳しい制約もあるが、そのための投資を惜しんではならない」と熱心に説くフン・マネット氏には、国の行く末を真剣に憂うる若き指導者の姿を見た。だからこそ、マネット氏には健全な野党勢力が存在する中での総選挙を経て首相になってもらいたい。万が一、選挙に敗れ、下野することになっても、「これが民意」と選挙結果を素直に受け入れる度量をマネット氏には期待したい。

本田路晴(ジャーナリスト)

連邦海外腐敗行為防止法 (FCPA) に関する調査、ホワイトカラー犯罪の訴訟における証拠収集やアセットトレーシングなどの調査・分析を手掛ける米調査会社の日本代表を経て現在は独立系コンサルタント。新聞社特派員として1997年8月から2002年7月までカンボジア・プノンペンとインドネシア・ジャカルタに駐在。その後もラオス、シンガポール、ベトナムで暮らす。東南アジア滞在歴は足掛け10年。

ほんだみちはる

最終更新:2021/12/08 11:27
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