「おもろいことを言う人の声やねん」麒麟川島、笑い飯西田の“声”と笑いの考察
#テレビ日記
テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(11月28~12月4日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。
バカリズム「誰も傷つけない番組なんですよね?」
4日の『IPPONグランプリ』(フジテレビ系)は、松本人志のこんな小話から始まった。
「さっきスタッフに『この番組は痛みも伴わないし、ギャラクシー賞何回ぐらい獲ってんねん』って聞いたら、1回も獲ってないと。ギャラクシー賞っぽい番組やけどなぁ」
ギャラクシー賞とは、NPO法人放送批評懇談会が「日本の放送文化の質的な向上を願い、優秀番組・個人・団体を顕彰するため」に創設した賞(公式サイトより)。毎年テレビやラジオの番組などが賞に輝いており、月間賞も存在する。松本が出演する『水曜日のダウンタウン』(TBS系)が、これまで何度か月間賞に選出されている。
そんな賞を、大喜利番組である『IPPONグランプリ』は獲っていない、と松本は嘆いた。もちろんネタ気味のオープニングトークで、本気で嘆いているわけではないのだろうけれど、出演者はその後、この松本の発言に被せたボケを繰り返した。
Aブロックのバカリズムは出題前の意気込みを語り、「出場したからには、ギャラクシー賞が獲れるような答えを出せたらいいなと」と語り、Bブロックの千原ジュニアは「語尾に『ござる』をつけて殿のテンションを上げて下さい」というお題に、「殿!! ギャラクシー賞でござる!!」と回答。そして、やはりバカリズムがドラムロール大喜利のところで松本の発言に絡めながらこう言った。
「誰も傷つけない番組なんですよね?」
ドラムロール大喜利とは、「テレビの裏がクリスマスツリーくらいホコリが溜まってそうな芸能人第1位は?」や、「飛行機の着陸時シートベルトの着用サインが消えるや否やベルトをガチャガチャ外して上の手荷物を我先に取ってそうな芸能人第1位は?」といったお題に答える特殊な大喜利。出題とともに鳴るドラムロールを自分のタイミングで止めて回答する。要は、芸能人への“偏見”のようなものを回答者と観客・視聴者で確認し合うようなお題だ。ちなみに、「テレビの裏が…」には大悟(千鳥)が「ホラン千秋さんです」と、「飛行機の…」には堀内健(ネプチューン)が「松岡修造さんです」と答えていた。
で、「奢ったあとに後輩から『ごちそうさまでした』の連絡が来ないと翌朝電話でキレてきそうな芸能人第1位は?」に対し、バカリズムの回答は「グッチ裕三さんです」。他の出演者の回答よりも、ちょっとリアリティがあるように感じるのがおかしい。
そんな“偏見”に満ちたドラムロール大喜利が終わった後のバカリズムの発言が、先の「誰も傷つけない番組なんですよね?」である。さまざまなお題に多様な角度から見る者を唸らせる回答を出していくバカリズム。そんな彼は、冒頭に松本が問いかけたギャラクシー賞が獲れない理由にも、的確な回答を返した。
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