『チコちゃんに叱られる!』舘ひろし「ハンコ押してくれよ!」ばりにアイス買ってとねだる食生活
#NHK #チコちゃんに叱られる!
11月26日放送『チコちゃんに叱られる!』(NHK)のゲストは、舘ひろしと河北麻友子の2人であった。ゲストをグループ名で呼びがちなチコちゃんは、舘のことを「クールス」と紹介。彼が同バンドに所属していたのは、かれこれ40年以上前の話だ。5歳児のチコちゃんがよくクールスを知ってるな……。
というか、『チコちゃん』に舘ひろしという絵がまさかすぎる。同番組の常連ゲストである大竹まこととは違う種類のダンディだ。
不正解になった舘ひろしの回答がJAXAの解説と一致!
この日2つ目のテーマは「なんで宇宙ステーションで体が浮くの?」という疑問であった。はて、地球の引力が及ばない場所だからか? それとも、修行で浮遊術を習得したから? 回答者に指名された河北は「酸素がないから浮く」と答えたが、そんなわけない。酸素はある。酸素がないと死んでしまう。無重力と酸素の有無がごっちゃになったのだろうが、当然これは不正解だ。
河北に続いて答えたのは、千葉工業大学中退(のちに特別制度で卒業)という経歴を持つ舘であった。
舘 「地球の引力と回ってる遠心力で、ちょうど」
チコちゃん 「遠心力じゃないんです」
舘 「遠心力じゃない……?」
チコちゃん 「はい」
舘 「質問の意味がよくわからないんですけど(笑)?」
チコちゃんが発表した正解は「落ち続けているから」であった。詳しく教えてくれるのは、日本未来科学館の松岡均先生だ。
筆者が予想したように、「無重力だから」とよく思われがちなのだそう。でも、宇宙ステーションが飛ぶ高さ400㎞付近は、地上と比べ約10%しか重力は小さくなっていない。さほど、地球と変わらない程度の重力があるようなのだ。確かに、月でも重力は働くのに宇宙ステーションでなくなるわけがなかった。では、どうして体は浮いてしまうのか?
「遊園地のフリーフォールに乗るとわかると思います」(松岡先生)
というわけで、担当ディレクターはよみうりランドのフリーフォールに乗り、そして落下した。その瞬間、「体が浮いてる!」と担当Dは絶叫したが……。
「体が浮いた感じがしたのは落ち始めたときだったと思うんですけど、あれをずっと持続しているのが宇宙ステーションの中なんです」(松岡先生)
それって、金玉がヒューンってなるあの感覚がずっと続くということ……?
「宇宙ステーションは、中の人と宇宙ステーションが一緒に落ちているところがポイントです」(松岡先生)
物が落ちているときは重力を感じていない状態、つまり“無重力”ならぬ“無重量”状態になる。例えば、飛行機の機内で秤でリンゴの重さを量ると、急上昇中は重量が普段の3倍の約1,200gになるのに、急降下中はリンゴが秤から浮くためメモリが動かず0gの計測不能状態になるそうだ。飛行機と秤とリンゴが一緒に落ちているので、リンゴの重さがなくなる無重量状態になるというわけ。でも、宇宙ステーションは落ち続けているようには見えないけど……?
「ジェットコースターに乗ってみるとわかると思います」(松岡先生)
というわけで、今度はジェットコースターに乗った担当D。すると、落ちる瞬間にやはり体が浮いた。
「フリーフォールの場合は真下に落ちていたんですが、ジェットコースターは 横方向にも移動していることがポイントになります」(松岡先生)
宇宙ステーションは1秒間に約8kmという高速で水平方向に移動し、さらに1秒間に約5m落ちているという。地球は丸いので、落ちる間に8km横移動すると地上と宇宙ステーションの距離は1秒後にも同じ距離になるのだ。地球の周りをずっとグルグルし続ける宇宙ステーション。だからこそ、急落下しないで体はずっと浮いているということ。ならば、もしも落ちずにいたら地球の周りから次第に逸れ、どこかへ飛んでいってしまうのか? おもしろい原理である。
さて、ここで1つの問題が発生した。無重力になる理由をJAXAはホームページで「重力と遠心力のつり合い」と説明しているのだ。そういえば、舘が口にした回答も「引力と遠心力」だった。「地球に沿って回りながら落ちるから、そのときに働く遠心力で浮く」と舘は言いたかったのかもしれない。あながち、間違いじゃない。というか、ナイスアンサーだ。
番組が用意した答えと一致しなかったから、チコちゃんは不正解にしてしまったのだろう。でも、そのわりには「諸説あります」で逃げ道を作るのがこの番組の常套手段である。1方向の回答しか認めないのはフェアじゃない。どちらかと言えば、舘よりもチコちゃんたちのほうがボーッと生きていた?
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