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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 庄村聡泰、キング・クリムゾンを語る

元[Alexandros]庄村聡泰、今回は来日中のキング・クリムゾンをスキッツォイド気味に語る

元[Alexandros]庄村聡泰、今回は来日中のキング・クリムゾンがいかに昇天できるか語るの画像1
キング・クリムゾン(写真/Getty Imagesより)

 さて近頃はビーファだ乃木だ人肉饅頭だと駆り出されておりまするが、其れ等を経ての今回のお題は御大キング・クリムゾンである。我ながらこの些か分裂気味な振り幅には辟易とさせられるが(ウソですホントはこんな自分が大好きです)、丁度齢18の頃何故か受験勉強のお供にプログレを聴きまくってしまい、そん時勉強した事は1ミリ足りとも思い出せないがソフトマシーンのteethのサックスとオルガンは未だに全部暗唱出来ると言う、親不孝の極みなシナプスの使い方をしてしまった罪を此処に告白すると共に、そんなプログレッシャーの乱筆をお目に掛けると言う新たな罪を重ねるに至った。お父さんお母さんごめんなさい。

 敢えて申し上げます。キング・クリムゾンは持ち上げられ過ぎです。いや皆まで言うな一応全キャリアそれなりに語れるくらいは聴いてるし現編成になってからの来日は必ず足を運んでおりますし勿論物販にもお布施してますよ。2015年のタイダイ宮殿Tシャツと戦慄ベージュTシャツはとってもお気に入りですし18年のディシプリンには痺れましたしその際謎に売られていたリザードTもとってもお気に入りです。で、今回は11/28のフォーラム公演に行って参りました。ムーンチャイルドは嬉しかったですし戦慄パート1とスキッツォイドがなかった分より一層戦慄パート2とスターレスが大好きになりました。

 私は若人に語り掛けていますが、さあ若人よ、何の話かさっぱりでしょう?そうなんですそこが大いなる問題なんですよ。だから今一度申し上げます。キング・クリムゾンは持ち上げられ過ぎです。何せやはり伝説と言う物は時を経る毎にそれを評する声は大仰になるばかりでして、軽くレビューなんかさらってみて頂きたいんですけれども、まあ何つうかこうそこに並べられる言葉の大概はアカデミックであり文学的でもあり、ただそれは偉大なるキング・クリムゾンひいてはフリップ卿が残した音楽の経典を今正に開かんとする大志ある若人にとってはそれはもう痛烈な先制パンチと申しますか初見殺しの嵐と申しますか、うわあ何か超凄そうだけど聴くのも超面倒くさそう……と思われても”しょうがない”(なんてタイトルのミニアルバムも出してますよね)と申しますか。これは我々こうした音楽を深く愛し過ぎてしまっている(故に持ち上げ過ぎてしまう)所謂プログレッシャー達が犯した大罪だと思っております。もっと若人にはカジュアルに、牛丼ないしはハンバーガーの如く、キング・クリムゾンを食い散らかして欲しい訳ですよ。

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