『M-1』準決勝進出が見取り図、ニューヨーク、オズワルド…“手堅いメンツ”になった背景
#お笑い #M-1グランプリ
漫才日本一を決める『M-1グランプリ2021』(テレビ朝日系、12月19日決勝放送)の準決勝進出者が発表された。昨年決勝戦に進出した、見取り図、ニューヨーク、オズワルド、錦鯉、東京ホテイソン、インディアンスが順当に進出。さらにハライチ、アルコ&ピース、アインシュタインといったテレビで活躍する芸人や、『キングオブコント2021』で準優勝した男性ブランコも準決勝に駒を進めている。
「毎年、準決勝進出者の中には無名の新人が数組いるのですが、今年はヨネダ2000という女性コンビがいるくらいで、あとは過去のM-1でそれなりに結果を残しているメンバーばかりです。いうなればかなり順当な結果であり、サプライズ要素は少なめですね。この流れだと、決勝戦もかなり“堅いメンバー”になりそう。悪く言えば、新鮮味のないメンツとなるのではないでしょうか」(お笑い事務所関係者)
今年のM-1が手堅い結果となっているのは、どうしてなのだろうか。とある構成作家はこう分析する。
「いわゆる“お笑い第7世代”が台頭したことにより、一昨年くらいからのお笑い賞レースかなり盛り上がっていて、それに伴いネタのクオリティーもどんどん上がっているんですよね。どの芸人たちも一昨年より去年、去年より今年といった感じでネタが進化している。つまり、すでにM-1で準決勝に進出するなどして結果を出している芸人たちが、どんどん面白くなっていくので、無名の若手が割って入る隙がないんです。各芸人たちもネタを“M−1仕様”にしてきているし、本当に熾烈な戦いになっている。レベルが上がりすぎた結果、勝ち残るメンツが代わり映えしなくなっているということですね」
また、M-1ならではの“特別な審査基準”も影響しているようだ。
「M-1の場合、個性的なネタをする無名の若手が出てきた場合、その年はひとまず準々決勝くらいであえて落として、来年大会までの1年間での成長を促すというパターンが多い。M-1は一見しただけでは毎年ごとの“一発勝負”のように見えますが、実は前年度や前々年度のネタも考慮して審査しているんです。だから、準決勝以上になると、前年度でそれなりに結果を出したメンツばかりになる傾向はありますね。
2019年優勝のミルクボーイにしても、あのネタのスタイルはその数年前から固まっていたんですが、M−1ならではの“2~3年かけて成長を待つ”という審査スタイルゆえに、2019年までは決勝に上がらなかったとも言われています。そういう考え方では、ここ数年連続して準決勝に上がっていた金属バットや、今年で2年連続準決勝のランジャタイ、キュウといったあたりは、満を持しての決勝進出もありそうですよ」(同)
とはいえ、やはり有力な優勝候補は見取り図、ニューヨーク、オズワルドといった決勝常連組だという。
「3組ともにテレビ出演も増えているなか、しっかりとネタを仕上げてきています。今年の大会は見慣れたメンツの決勝戦になりそうですが、ネタは過去最高レベルになること間違いなしですよ」(同)
準決勝は12月2日に開催される。次なるスターの座をかけたお笑いバトルは、いよいよ佳境に近づいてきた。
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