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ゆうこりんにDJ松永…芸能人が苦悩を語る「心の痛みをさらけ出しまショー」の時代

成功者の“さらけ出し”が大衆の興味をそそる

 ハリウッド映画を見ているとよく、『「告白か挑戦か」ゲーム』が出てくる。質問に何でも答えるか、どんな命令にでも従うか選ばなければならない。つまり、その場を盛り上げるには、心の内側を晒すか、体を張った罰ゲームをするかなのだ。罰ゲームが禁止されたならば、秘密をぶっちゃける「メンタル・スタント番組」が増えていくしかないだろう。出演者の負担は「体を張る時代」より大きくなっていくのかもしれない。

 この「心の痛みさらけ出しまショー」と共に、昨今幅をきかせているのが「私生活を見せびらかしまショー」である。それは主にSNSやYouTubeによって行われる。心の痛みをさらけ出す者が成功者であればあるほど、大衆の興味を刺激するのだから、この2つは、相補的な関係だ。ゆうこりんの抱える問題の一部も「楽しい家族が欲しい、そしてそれをみんなに見て欲しい」と言う部分にあるような気がしてしまう。

(プロフィール)
椎名基樹
1968年生まれ。構成作家。『電気グルーヴのオールナイトニッポン』をはじめ『ピエール瀧のしょんないTV』などを担当。週刊SPA!にて読者投稿コーナー『バカはサイレンで泣く』、KAMINOGEにて『自己投影観戦記~できれば強くなりたかった~』を連載中。ツイッター @mo_shiina

最終更新:2021/11/26 18:00
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