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日本テレビが視聴率落ち幅1位に! BPO大逆風で囁かれる「第2のフジテレビ」懸念

日本テレビが視聴率落ち幅1位に! BPO大逆風で囁かれる「第2のフジテレビ」懸念の画像
日本テレビ

 来年あたりが終わりの始まりになるのかもしれない。

 テレビ各局の視聴率に意外な動きが出てきているという。テレビ関係者が明かす。

「2021年4月~9月の上期視聴率を見ると、民放キー局では日本テレビ&テレビ朝日と、TBS&フジテレビの“2強2弱”にはっきりと分かれる形となりました。しかし前年同期比で見てみると、ほかの3局に比べて圧倒的に数字が下がっているのが日テレなんです。直近の決算説明会では『テレビ広告収入が、一昨年のコロナ禍前の水準にほぼ回復』『スポット中心に増収、タイムも東京五輪などで増収』など、収益的にはポジティブな動きの中にあることだけが強調され、肝心の視聴率が急落している“不都合な真実”からは意図的に目を背けているようにすら見えます」

 実際、日本テレビが「第2のフジテレビ」になるのではとの見方をする業界関係者は多い。

 フジといえば、かつては視聴率の三冠王を7年連続で獲得するなど最強テレビ局として君臨。しかし、2010年代に入ると凋落の一途。2015年には週間平均視聴率でテレビ東京に負けるという大惨事にもなった。そして現在まで、低迷からは抜け出せていない。

 日本テレビ関係者も眉を潜めて言う。

「このところ、日テレに吹く逆風は強い。コロナ禍においても『24時間テレビ』を強行。問題を起こして芸能活動を休止になったタレントを率先して復活させようとしたり、『スッキリ』ではアイヌ民族への差別表現で叩かれまくった。昨年は韓国企業と組んでNiziUを押しまくりましたが、収益の70%が韓国側に渡ると言われており、度が過ぎると、抗議デモや不買運動が巻き起こったかつてのフジの二の舞いになる懸念もある。プロ野球中継の視聴率は目も当てられないですし、一部のクリエーターが人気番組を何本も掛け持ちしていることで、若手がまったく育っていない」

 さらに、ここにきてBPOが「痛みを伴う演出」を問題視しているのも大きな懸念材料だという。前出の日本テレビ関係者が続ける。

「大みそか恒例の『笑ってはいけない』シリーズが今年は休止となりました。ダウンタウン・松本人志いわく、“コロナ禍”を理由に3月には休止が決定していたといいますが、はっきり言ってそれはありえない。『笑ってはいけない』シリーズを始めとする『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』コンテンツは、DVDの売上とHuluでの配信が大きな収益源。DVDの発売元で子会社のVAPはちゃんと年度予算に組み込んでいて、日テレもそれを承認しているわけですから、やはりBPOの影響があったと見たほうが自然です。2019年には俳優の佐野史郎が収録中に全治2カ月のケガを負ったことも記憶に新しいですしね。

 今後はバラエティにおいて、体を張って危険に挑む、激辛、ホースで水かけ、白いガス噴射、池に落ちるといった定番演出はすべてNGとなる可能性もある。となれば、『世界の果てまでイッテQ!』『有吉の壁』などほとんどのバラエティが面白くなくなっていきそうですが、杉山美邦社長はコンプライアンスの塊のようなタイプですから、一声で番組終了となってもおかしくありません」

 “王者”日テレが視聴率にあぐらをかいていられる時代は、そろそろ終了か。

黒崎さとし(編集者・ライター)

1983年、茨城県生まれ。ライター・編集者。普段は某エンタメ企業に勤務してます。

Twitter:@kurosakisatoshi

くろさきさとし

最終更新:2021/11/25 08:00
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