かまいたちは、すんごいナチュラル。黒柳徹子の“規定演技”もサラリとこなす絶妙さ
#テレビ日記
テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(11月7~13日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。
ダイアン・津田「(かまいたちと上京時期が同じことも)もう言いたくないんですよ」
先週のテレビは、“かまいたちウィーク”だったといっても過言ではない。いや、過言かもしれないけれど、そう言いたい気分ではある。
改めて確認するまでもなく、濱家隆一と山内健司からなるお笑いコンビ、かまいたち。2019年のM-1での準優勝を契機とし、その後、東京での番組出演が大幅に増えた印象があるけれど、現在はテレビやラジオ、ウェブ配信でレギュラー番組を16本も抱えているらしい。そんな彼らを見る機会はすでに多いわけだけれど、先週はそれにしても、という印象だ。
11日は『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に出演、同日に『アメトーーク!』(同前)で「かまいたちビックリ芸人」と題したかまいたちを深堀りする企画が放送された。この日はゴールデンタイムに『ウラ撮れちゃいました』(同前)、深夜帯に『かまいガチ』(同前)が放送されていた。すべてテレビ朝日の番組だから、テレ朝が“かまいたちデイ”だったといっても過言ではない。これはさすがに過言ではないと思う。
かまいたちを特集した『アメトーーク!』は、ひな壇に橋本直(銀シャリ)、津田篤宏(ダイアン)、盛山晋太郎(見取り図)、リリー(同前)、田崎佑一(藤崎マーケット)、トキ(同前)が、MCの蛍原徹の横には田中卓志(アンガールズ)が座って行われた。かまいたちより先輩で、彼らと同時期に上京したにもかかわらず“くすぶり”がネタにされるダイアン・津田が、2人の売れっ子ぶりを引き立てるように嘆く。
「(上京時期が同じことも)もう言いたくないんですよ。もっと後から来たことにしたいなっていうぐらいの」
番組では、かまいたちの現在の仕事量、結成のいきさつ、大阪時代の様子、同期が頼りにする濱家の記憶力、山内のシフトチェンジ、濱家の相方思いの一面などなど、2人の「スゴさ」がひな壇のメンバーから紹介されていった。
かまいたちについてはすでにさまざまな番組で語られているし(最近でも、かまいたちと同じ大阪NSC26期生の藤崎マーケットやバイク川崎バイクらがゲスト出演していた4日の朝日放送『やすとものいたって真剣です』で、かまいたちの結成のいきさつなどが語られていた)、彼ら自身が番組で過去のエピソードをよく語ったりする。そのため、聞いたことがある話も多かったのだけれど、山内の母親のエピソードは何度聞いてもちょっと驚く。
山内の母親はとても合理的らしい。そのため、息子の結婚式で「両親へ」と受け取った花束を、席に着くなり「これいらないんで捨てといてください」とホテルの人に頼んだりするらしい。また、山内に子どもが生まれたとき、島根から5時間ぐらいかけて車でうちに来て、息子をひと抱きして、すぐに帰ったという。母親的には「迷惑になるから」らしい。
なお、この話、『徹子の部屋』でもしていた。同番組では、妻子と里帰りしたときも、家に泊めてくれないため、山内らは近くのホテルに宿泊したというエピソードも披露された。
同日の『かまいガチ』でも、そんな山内の母親の話題が。この日は、山内とゲストが母親に「実家を感じるモノ」を送ってもらう企画が放送されていた。そのワンコーナーで、母親に息子のデート服を購入して送ってもらう、というのがあった。そこで山内の母親が送ってきたのは、すべての丈が長すぎるオーバーサイズの服。山内が真相を語った。
「僕が昔買って、着なくなって実家に送った服を、全部送り返してる。うちのオカンは買いに行ってない」
服と一緒に送られてきた母親のコメントによると「デート服は穴が空いてなければ大丈夫です」とのこと。なるほど、すべてが合理的。そんな母親を語るときの山内のスタンスも、必要以上に面白おかしく語るわけでもなく、必要以上に母親の“奇妙さ”を強調するわけでもない、絶妙な、おそらく今日的でもあるバランス。『徹子の部屋』『アメトーーク!』『かまいガチ』と連なる、テレ朝かまいたちデイの締めにふさわしい母親エピソードのリンクだった。
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