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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 『関ジャム』東京の遠さを実感させるくるり岸田

『関ジャム』“デビュー曲”特集! サバンナ高橋に東京の遠さを実感させた、高校の後輩・くるり岸田

くるり、銀杏、サニーデイ、ゴーイング……「東京」という名曲を作ったアーティストたち

 この日のゲスト、マカロニえんぴつのギターボーカル・はっとりが挙げたのは、98年リリースのくるりデビュー曲「東京」だった。この曲について、サバンナ・高橋茂雄には思い出があるらしい。立命館高校に通っていた高橋は、1学年下の後輩にくるりの岸田繁がいた。

「岸田君は『めちゃめちゃギターのうまい奴がおる』って言われてたんよ。大学生の頃に『くるり』ってバンドを結成して、インディーズでライブやってるのも見ていて。で、デビューが決まる前に僕らのラジオにゲストで呼んで『頑張ってデビューせいよ』って言ったら、『東京』っていう曲で遥か彼方まで行って(笑)。だから俺、『東京ってメチャメチャ距離遠いな』ってそのとき思ったもん。俺は大阪から一生出られへんのちゃうかな? っていう」(高橋)

 はっとりも、くるり「東京」に対する思い入れは深い。

「くるりの『東京』と、きのこ帝国の同名曲『東京』。この2曲が圧倒的なせいで、若手たちは『東京』というタイトルが付けにくく四苦八苦しています」(はっとり)

 きのこ帝国が「東京」を作ったのには、きっかけがあった。きのこ帝国と同世代には、ミニアルバム『拝啓。皆さま』でデビューし、2017年に解散したバンド、plentyがいた。『拝啓~』に収録された1曲「東京」を、きのこ帝国のギターボーカル・佐藤千亜妃は強烈に意識していた。

「聴いたときにすごい衝撃的で。ボーカルの方のハイトーンボイスというか、女性か男性かわからない美声が刺さって、すごい悔しくなりまして。自分もバンド活動していたので、先を越されたじゃないですけど。自分も『東京』という曲を作りたいというのはそこから芽生えて。たくさん『東京』という名曲があるじゃないですか。くるりさんのもありましたし、銀杏BOYZさんもあったので、そこに肩を並べたいじゃないですけど」(佐藤)

 くるりの「東京」もきのこ帝国の「東京」も、どちらも名曲である。言ってしまうとサニーデイ・サービスの「東京」も好きだし、GOING UNDER GROUNDの「東京」も好きだ。桑田佳祐にも矢沢永吉にも浜田省吾にもB’z にもMr.Childrenにもケツメイシにも「東京」という曲はある。椎名林檎やSADSには「TOKYO」という曲があるし、沢田研二には「TOKIO」がある。「東京」というタイトルの曲を特集しても面白そうな気がしてきた。

 それにしても、plentyの名前が出てくるとは。彼らは本当にもったいなかった。

過去を振り返る度にPerfumeは感慨深い

 Perfumeのデビュー曲も紹介された。スタジオに高橋がいるというのに、いいのか……? Perfumeのメジャーデビュー曲は、2005年リリース「リニアモーターガール」である。この企画におけるデビュー曲の定義は、インディーズを除外したメジャーデビュー曲。Perfumeの正真正銘のデビュー曲は2002年にインディーズでリリースされた、パッパラー河合プロデュース「OMAJINAI★ペロリ」である。あの曲のPVが紹介されなかったのは残念だったのか、不幸中の幸いだったか……。

「ポリリズム」でブレイクしたPerfumeだが、今と比較すると「リニアモーターガール」はポピュラリティが希薄でJ-POPリスナーを置き去りにしかねない曲調だ。にもかかわらず、あの頃「リニアモーターガール」は本当によく聴いた。『志村通』(フジテレビ系)のエンディングテーマだったし、ヴィレッジヴァンガードの店内でしょっちゅう流れていたのを覚えている。掟ポルシェや宇多丸(RHYMESTER)らはPerfumeを熱く激賞していた。サウンドプロデューサーに中田ヤスタカを迎えた当時のPerfumeついて、古田新太が振り返る。

「2000年代に入って女子グループがいっぱい出てきた中で『なんや、これ?』って思って。それからしばらくして『あっ、ずっとこれ(テクノポップ)で行くんや』って。これはもう、所信表明なんだなっていう」(古田)

 言ってしまうと、あの頃の彼女たちは一部のドルヲタが注目するだけの存在だった。過去を振り返る度にPerfumeは感慨深い。

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