『THE W』決勝常連がM-1で軒並み敗退の違和感…時期カブりすぎで“女性芸人不利”の本末転倒
#お笑い #M-1グランプリ #THE W
年末の恒例行事となった『M-1グランプリ2021』。11月2日までに3回戦が終了し、準々決勝進出者127組が決定した。
「見取り図、オズワルド、ニューヨークなど、前回決勝進出メンバーも順当に勝ち残っていますが、一方で四千頭身、ぼる塾といった、テレビで人気の芸人が敗退しています」(お笑い事務所関係者)
今年のM-1決勝戦は12月19日にテレビ朝日系で生放送される予定だが、その6日前となる12月13日には日本テレビ系で『女芸人No.1決定戦 THE W 2021』の決勝戦が放送される。こちらはすでに準決勝が終了しており、ファイナリスト10組は11月27日の「ファイナリスト発表記者会見」で発表される。
「THE Wでは、前回準優勝の紅しょうがのほか、Aマッソ、TEAM BANANA、スパイクなど、昨年のファイナリストが順当に準決勝に進んでいます(注:スパイクはコロナ感染で2020年の決勝戦欠場)。でも、今挙げた4組はいずれもM-1では敗退しているんですよね。もちろん、THE Wは漫才だけでなく、コントもピン芸もOKなので、漫才だけのM-1と比較するのは難しいと思いますが、それでもM-1とTHE Wの審査のギャップにちょっと違和感を覚えるのは事実です」(同)
女性芸人がお笑いの賞レースであまり優勝できていないということもあり、女性芸人にスポットを当てようと誕生したTHE W。しかし、THE Wの存在が、M-1などの審査に影響を与えているとの見方もある。
「THE WとM-1は開催時期が近いので、それぞれが“差別化”を意識している部分はあるでしょう。もし両方の決勝に進出した芸人がいても、2週連続で“勝負ネタ”をしなければならないというのは、なかなかタフな状況です。そういう側面もあってか、“〇〇はTHE Wにハマっているから、M-1では微妙になる”という現象がおきてしまいがちなんですよ。本当であれば、女性芸人の地位を高めるという意味合いもあったはずのTHE Wなのに、結果的にM-1では女性芸人が不利になっているという現実があるわけで、これでは本末転倒です」(テレビ局関係者)
一方で、M-1のほうでは“男女コンビ”は数多く準々決勝に進出している。
「納言、ゆにばーす、蛙亭、ラランドなど、今テレビで人気の男女コンビの多くがM-1の準々決勝まで残っていますね。これはもちろん男女コンビがTHE Wには出られないということも影響しているのでしょう」(同)
どうも性別によって有利不利が生じているように見える現在のM-1グランプリ。この状態を打開するにはどうすればいいのか。
「単純に、THE Wとの開催時期をズラせばいいんですよ。このままではTHE Wの大会価値もなかなか上がらず、女性芸人が損をするだけになっています。後発のTHE Wがほかのお笑い賞レースとあまりかぶらない5~7月くらいに開催すれば、M-1の公平性も保たれるし、THE Wの価値も高まるはずです」(同)
女性芸人の地位向上を本気で考えているのであれば、日本テレビはTHE Wの開催時期変更という英断を下すべきなのかもしれない。
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