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2020年下半期で自殺増加「厚労省」相次ぐ著名人の自殺と報道による影響を指摘

幅広い年代に影響があったと分析

 では、ウェルテル効果と見られるもので自殺に至ったのは、男女のどの年齢が多いのか。三浦さんの自殺報道後の自殺者数の年齢階級別の変化を見ると、すべての年齢階級で自殺者が増加している。

 中でも増加幅が大きいのは、20歳代の71人増、50歳代の34人増、80歳以上の26人増だ。男性では20歳代の40人増、80歳以上の29人増、50歳代の10人増、女性では20歳代の31人増、50歳代の24人増、30歳代の18人増となっている。(表1)

2020年下半期で自殺増加…「厚労省」相次ぐ著名人の自殺と報道による影響を指摘の画像2

 三浦さんの場合は、男性、女性ともに20歳代で自殺者数が大きく増加していることがわかる。

 一方、竹内さんの自殺報道後の自殺者数の年齢階級別の変化でも、すべての年齢階級で自殺者が増加している。

 中でも増加幅が大きいのは、40歳代の98人増、30歳代の55人増、20歳代の35人増だ。男性では40歳代の48人増、30歳代の26人増、60歳代の21人増、女性では40歳代の50人増、30歳代の29人増、70歳代の26人増となっている。(表2)

2020年下半期で自殺増加…「厚労省」相次ぐ著名人の自殺と報道による影響を指摘の画像3

 竹内さんの場合は、男性、女性ともに40歳代で自殺者数が大きく増加していることがわかる。

 20年は新型コロナウイルスの感染拡大により社会情勢が大きく変化した。このため、三浦さんと竹内さんの自殺報道後の自殺者の増加のすべてが、それによるものとは言い切れない。しかし、この分析を見る限り、ウェルテル効果により自殺者が増加する可能性は否定できない。

鷲尾香一(経済ジャーナリスト)

経済ジャーナリスト。元ロイター通信の編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで様々な分野で取材・執筆活動を行っている。「Forsight」「現代ビジネス」「J-CAST」「週刊金曜日」「楽待不動産投資新聞」ほかで執筆中。著書に「企業買収―会社はこうして乗っ取られる 」(新潮OH!文庫)。

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Twitter:@tohrusuzuki

鷲尾香一の ”WHAT‘S WHAT”

わしおこういち

最終更新:2021/11/09 20:00
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