水川あさみの週刊誌抗議騒動、事務所コメントの“不自然な点”と週刊誌のミステイク

　女優・水川あさみと戸田恵梨香の動向が注目を集めている。水川の所属事務所sucreが10月27日、水川に関する週刊誌報道についてツイッターでコメントを発表した。さらに同日、水川本人もインスタグラムに真っ黒な画像を投稿し、〈芸能人が嘘をつくと怒られるのに週刊誌が嘘をつくと怒られないのはなぜですか？〉〈憶測を元に面識のある女優さん、タレントさんに絡めた数々の悪意ある記事。事実無根だと言っても強行突破で発売され、その後の追い記事にもかなり目に余るものがあります〉などと、抗議のコメントを寄せている。

　ことの発端は、10月26日に発売された『週刊女性』（主婦と生活社）に掲載された、戸田恵梨香の降板に関する記事。そこでは、降板の背景に戸田の精神的不調があるとする一方で、水川と戸田の不仲説を取り上げている。さらに、水川が過去にインスタに投稿していた戸田と一緒に写った写真を削除していたことを“異変”として伝えている。

　これに対し、水川の所属事務所は〈ここ数日の記事の内容にありました、インスタグラムの投稿につきまして、新事務所設立（2016年4月1日）より以前の投稿はどんな内容にも関わらず削除をし、リスタートをさせていただいておりますが、事実と異なる内容が掲載されておりました〉と説明している。

「週刊女性の記事では、戸田さんの不調の話と並んで水川さんとの不仲説について書いていますが、その2つに何らかの関係があるとは書いていない。つまり、全く別の2つのエピソードを並べて、あたかも関係があるかのように見せていると捉えることもできるんですよね。水川さんにしてみれば、戸田さんの不調の原因が自分にあるかのような書かれ方であり、そこに対して抗議するのは当然とも言える。週刊女性としては、記事にいろいろな要素を盛り込みたかったのでしょうし、こういった記事は珍しくないのですが、水川さんとの不仲説を入れてしまったのは、結果的に悪手だったと言えます」（ベテラン芸能記者）

　しかし、水川の所属事務所の説明にも不自然な点があるという。

「週刊女性の誌面やウェブ版には、削除されたと写真として、2016年8月17日に誕生日を迎えた戸田さんの誕生日会での写真が掲載されています。つまり、その写真は水川さんの新事務所設立後の写真であって、事務所側の〈新事務所設立（2016年4月1日）より以前の投稿はどんな内容にも関わらず削除をし、リスタートをさせていただいております〉という説明とは、関係がないはずなんです。削除されていた写真に対する説明になっていないのに、水川さんサイドがそういったコメントを出したのは、ちょっと不自然です」（同）

　一方、週刊女性の記事には、芸能プロ関係者による、〈「水川さんが、インスタグラムで過去に投稿していた戸田さんとの写真を削除したんです。同じ時期に撮影したベッキーさんや近藤春菜さんとの写真はあるのに、なぜか戸田さんとの写真だけ不自然に消えているんですよ〉とのコメントが掲載されている。しかし、2021年11月4日時点での水川のインスタグラムには、2016年8月前後に撮影したと思われるベッキーや近藤春菜の写真は投稿されていない。

「水川さんがベッキーさんや近藤さんの写真を削除していた可能性もありますが、その後2人の写真は水川さんのインスタに掲載されており、少々不可解です。誌面やウェブで掲載している戸田さんの誕生日会での写真以外に、ベッキーさんや近藤さんの写真も削除されていたということなのでしょうか……。

　いずれにしろ、週刊女性に掲載されている情報が不確かなものだと言わざるを得ず、その結果、仮に戸田さんと水川さんの不仲が本当だったとしても、記事の強度が弱まるのは事実。水川さんサイドの説明も不自然なところはありますが、それ以前に、やはり週刊女性の記事は“飛ばし気味”だったということになってしまいます」（同）

　今回の騒動では戸田恵梨香も自身のインスタグラムに、〈これから先、プライベートの事で何かご報告する事があるのか分かりませんが 私に関する事は私から発信されるもの以外そこに事実がありません〉などと、抗議のコメントを投稿している。

「ちなみに、最初に戸田さんの降板騒動を報じたのは『女性自身』（光文社）です。その後、スポーツ紙などが後追いし、“精神の不調説”が浮上しました。水川さんは『週刊女性』に抗議している形ですが、戸田さんはそのほかのメディアにも抗議していることになるでしょう」（同）

　いずれにせよ、週刊誌に“反撃”した水川や戸田のアクションは世間からの賞賛を受けており、芸能マスコミへの風向きは強まっているということなのだろう。

手山足実（ジャーナリスト）

出版業界歴20年超のベテランジャーナリスト。新聞、週刊誌、カルチャー誌、ギャンブル誌、ファンクラブ会報、企業パンフレット、オウンドメディア、広告など、あらゆる媒体に執筆。趣味はペットの動画を見ること、有名人の出没スポットパトロール。

てやまあしみ