トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 伊丹十三が卵をチュウチュウ「家族ゲーム」奇抜演出

伊丹十三が不気味に卵の黄身をチュウチュウ…奇妙な演出に釘付け「家族ゲーム」

伊丹十三が不気味に卵の黄身をチュウチュウ…奇妙な演出に釘付け「家族ゲーム」の画像1
イラスト/宮下かな子

 皆さんこんばんは、宮下かな子です。

 舞台『手の平』無事に完走致しました。約1カ月の稽古期間と、約1週間の本番12ステージ。今はもう、抜け殻状態です。

 実は私、1カ月休みがないことが今回、初めての経験でした。稽古の合間にもドラマ『最愛』(TBS系)の撮影があって行き来したり、連載原稿を書いたり、ほかの撮影があったり。常にお芝居のことを考える日々を送っていました。

 2020年から、年に一度舞台に出演させて頂いていますが、何度も同じ芝居を繰り返して成熟させていく過程や、本番中も日によって変化するライブ感に面白さを感じたり、どうしたらもっと良くなるのか毎日悩む苦労もあったり。一度良い芝居をしたらOKが出る映像の仕事とは異なるやり甲斐を、改めて感じました。

 そして、足を運んで生でお芝居を観てもらえるって、本当に有難いことだし、嬉しいことだなぁと。コロナ感染防止のため面会はできませんでしたが、ずっと会えていなかった友人や家族やお世話になっている方々にも観に来て頂けて、本当に嬉しかったです。観に来てくださった皆さん、本当にありがとうございました!

 舞台上で私が演じた琴声は、両親からの愛情を受けずに育ちながらも夫の家族の一員となる決意をし、奮闘しながら悩んでいる夫の背中を押してあげられる、包容力のあるかっこいい女性。脚本を読んで、そんな琴声の人間性に惚れ込み「演じてみたい!」と出演を決めたのですが、私にない彼女の強さを持つにはとても苦労しました。それでも常に全力で、絶対に諦めずに最後まで向き合って下さった演出の和田さんと、先輩キャストの皆さんの支えがあって、自信を持って琴声を演じきれたのではないかと思います。彼女を演じるための稽古過程や、彼女の台詞や行動のおかげで、私自身も少しは強くなれたのではないかな。そう思っています。

 苦しかったけれど、本当に充実した実りある1カ月でした。この経験を糧に、今後も更にパワーアップして頑張っていきたいです。

 さぁ、今日から11月ですね。楽しみにしている撮影が控えていたり、有難いことに今月もお仕事充実していますが、お休みの日もあるので今月の私は休息も取りつつ、お家でじっくり何か製作することにも力を入れる月にしようかなと。絵だったり、刺繍だったり、編み物だったり、自分の手で形にしたいものが沢山あるんです。それと、舞台期間中は混乱しないようインプットすることを控えていたので、今月は思う存分本やマンガや映画やドラマを観まくりたい! 食生活もかなり乱れてしまっていたので、自炊で健康管理をしっかり行うことも目標のひとつです。なんだか楽しい11月になりそうな予感。皆さんも、良い日々をお過ごし下さい。

 さて今回も、前回に引き続き〝家族〟をテーマにした作品をご紹介しようと思い、森田芳光監督『家族ゲーム』(1983年ATG)を選びました! 今まで紹介してきた中でも群を抜いて奇抜でシュールな演出と物語な故、好き嫌いが顕著に分かれる作品なのではないかと思います。私も初めて鑑賞した時は、「なんじゃこれ!」と頭にハテナが沢山浮かびましたが、森田監督の独特の世界観はしっかり胸に焼きついていて、あの衝撃はなかなか出会えるものではありません。まだご覧になったことのない方には、是非一度は観て頂きたい作品です!

123
ページ上部へ戻る

配給映画