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宇宙飛行士の“正しい資質”とは?
『スペースカウボーイ』の冒頭にはロケット開発につなげるための極超音速機のテスト飛行シーンがあるが、そのテストパイロットの物語が『ライトスタッフ』(1983)だ。
音の壁を突破するためのジェット戦闘機でマッハ1の速度を目指すパイロットたち。音の壁を超えることは至難の業であり、テストに挑んだ機体のほとんどが故障し墜落。「大空の悪魔に挑んだものは死ぬ」とパイロットたちの間で囁かれる。
エドワーズ空軍基地の「無茶をしすぎる男」チャック・イェーガー(サム・シェパード)はエースパイロットですら恐れをなす、音の壁を超えるテスト飛行を成功させる。マスコミはその快挙を発表しようとするも軍の最高機密だと阻止される。
「いくら新聞に載せなくてもどこからか漏れる」
マスコミの予測どおり、エドワーズ空軍基地には噂を聞いて音速を超えようとする命知らずどもが押し寄せ、マッハ2に到達する者が現れる。だがすぐさまイェーガーは2.5に達して新記録を樹立する。
パイロットたちが音速越えの記録を更新する中、アメリカの宇宙開発はソ連に遅れを取り続け、世界初の人工衛星スプートニクの打ち上げを見た政府はNASAを設立、有人ロケットを打ち上げるマーキュリー計画をスタートさせる。
宇宙飛行士を選抜するため各地の空・海軍から精鋭のパイロットを集めるためにエドワーズ空軍基地にもスカウトがやってくる。
宇宙飛行士になるには「正しい資質(ライトスタッフ)」が必要だとされるが、エースのイェーガーは大卒ではないし、テストパイロットは言うことを聞かないという理由で選ばれない。正しい資質って学歴なの? イェーガーのほうも「カプセルに入れるモルモットにされるのはお断りだ」と、NASAのスカウトを突っぱねるんだけど。
宇宙飛行士になったパイロットたちは宇宙飛行を成功させ、「ライトスタッフ」たちは政治利用され、国家の英雄として持て囃されていく。エドワーズ空軍基地出身で選ばれたゴードン(デニス・クエイド)もロケット打ち上げを控えインタビューを受ける。「あなたの知る最高のパイロットは?」「目の前にいる」だがゴードンが本当に挙げたかった名前はイェーガーだ。彼はゴードンが打ち上げられようとしているときもソ連が記録した最高度記録に挑んでいた。「最高の男」を目指して――。
シャトナーは私生活では何度も結婚、離婚を繰り返し、浮気癖に悩んだ奥さんがプールに落ちて亡くなってしまったりと、「正しい資質」があったかどうかわからないけど宇宙に行きたい、という夢は果たしたんだから「最高の男」かも?
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