宮崎駿がラスト改定を要求、ロボの中身は全裸の美少女! 絶望から希望を見出すSF
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カーク船長が本当に宇宙へ飛んだ。
Amazonの元CEO、ジェフ・ベゾスが設立したブルーオリジン社のロケット、ニュー・シェパードで、ウィリアム・シャトナーが宇宙旅行に行ったのだ。
シャトナーは『スター・トレック』シリーズのカーク船長でおなじみの俳優で、作品内で宇宙を探索していた本人がリアルに宇宙へ飛び出しただけではなく、今年90歳のシャトナーは宇宙空間に達した最高齢の人物になったのだ。
今回は宇宙を目指す人々を描いた映画の話をしよう。
老人が宇宙へ飛び出すといえばまず思い浮かべるのは、イーストウッド監督、主演の『スペースカウボーイ』(2000)だろう。
米空軍のパイロットチーム・ダイダロスのメンバーはアメリカ初の宇宙飛行士として宇宙へ旅立つ予定だったが、新設されたNASAが宇宙関連事業を引き継ぎ、初のパイロットに選ばれたのは人間ではなく、チンパンジーだった(実際にロケットを宇宙に飛ばしたマーキュリー計画のロケットに猿を乗せた事実のパロディ)。それをきっかけにチームは瓦解。解散となる。
数十年後、旧ソ連の通信衛星が故障。誘導装置にアメリカで設計されたシステムが使われており大昔の設計図なので現在の技術者では対応できず、その設計者でありチーム・ダイダロスのメンバーであったフランク(クリント・イーストウッド)に修理の依頼がくる。フランクは自分の設計図がなぜソ連に流れたのか気になったが、責任者のガーナー(ジェームズ・クロムウェル)はわからんと口を閉ざす。ガーナーはフランクらの代わりにチンパンジーを選んだ男で、今もNASAの要職についている。ガーナーへの反発もありフランクらはかつてのメンバーを集め、宇宙空間での修理を志願する。
70歳前後の年寄りたちが宇宙に行く! そんな馬鹿な! と当時は笑ったけど、90歳のシャトナーが宇宙に行った今ではこの設定を笑うことはできない。
フランクを始めとするメンバーはこの年で宇宙に行けるかどうかの適正を受けるのだが、視力検査の文字がかすれて見えないのにパーフェクトに読める仲間の回答を記憶して無事パスしたり、若いやつに「バーベル何キロ上げられる?」と煽られて仲間に支えられながら100キロ上げたり、NASAの技術者をナンパで落としたりと、「若いもんには負けねえぞ」な爺たちの挙動が笑わせる。
だが彼らを駆り立てたのは、若者への対抗心よりもかつて抱いた宇宙への憧れだった。シャトナーも私生活ではボロクソに言われてる部分ありますけど、宇宙への憧れの前にはそんなの関係ねえってことですわ。
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