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日刊サイゾー トップ > エンタメ > テレビ  > 『家つい』本人超え“和製ジョニー・デップ”登場

『家、ついて行ってイイですか?』ジョニー・デップよりもデップしてる、本人超え“和製ジョニー・デップ”登場!

本物よりジョニデなのに、頑なに「寄せてるわけじゃないです」

 新宿にあるおひとり様専用カラオケボックスで番組スタッフが声をかけたのは、ハットを被って髭を生やしてアクセサリーを着けた、雰囲気のある32歳の男性。ワイルドな見かけに似合わず、Official髭男dism「Pretender」をハイトーンボイスで熱唱する彼の素性が気になった。

――すごい独特な雰囲気されてますよね?
「あー、はい。まぁ、似てるときは似てんのかな? くらいで」
――え?

 誰が何に似ているのか? スタッフはこの男性の家へついて行くことにした。彼の家があるのは学芸大学、オシャレな場所である。そして、家もオシャレだった。大きなロフトが付いた2階建ての2Kは服だらけで、そこかしこに間接照明が設置されている。ところで、あなたは誰に似ているの?

「友だちからは“デップ”って呼ばれているんです」

 ジョニー・デップの“デップ”らしい。お忍びでジョニー・デップが代官山のショップに来店し、本物を見た同店のスタッフから「ジョニー・デップよりジョニー・デップに近いです」と言われたこともあるとのこと。どういう現象なんだ、それは? ジョニー・デップ以上にデップしてる、本人超えのデップっぷり。しかも、彼がまんざらじゃなさそうなのだ。「みんながわかりやすくなるように」と、周囲への気遣いでLINEの名前を「Depp」にしたという逸話からは、彼の強い信念を感じる。

――ご自身ではジョニー・デップに似てると思います?
男性   「んー、似てるときは似てんのかな? くらいで、そんなに寄せてはないので」
狩野アナ 「絶対、寄せてる(笑)!」

 局アナが立場を忘れ、ツッコミを入れてしまうほどの寄せ。意識してないのにLINEの名前が「Depp」なのはどう説明するのか? だって、髭の形までに寄せていたから。メガネと髭と髪と帽子がデップで、本人の要素は限りなくゼロである。ここで、スタッフはある提案をした。

――本当にジョニー・デップっぽい1枚を撮りたいんですけど。
「わりとスーツっぽいのもお好きですよね、ジョニーさんって。ベストも好きだよなあ、ジョニー・デップって」
――やっぱ、詳しいですね。

 意地の悪いスタッフだ。完全にイジりが入ってきている。しかし、その気になって無邪気に応える和製ジョニー・デップは嫌いじゃない。

 というわけで、装いも新たに全力でデップに寄せた服装で再登場した和製ジョニー・デップ。威風堂々の出で立ちからは気合を感じるが、彼を見て「はあはあはあ、っぽいっスね」と塩対応なスタッフのリアクションがどうしても気になる。

「このコートが一番言われたやつなんで。これ着てたときに、やたらジョニー・デップって言われるなあって」
――そのとき、なんて言われたんですか?
「『ジョニー・デップじゃねーの?』って」
――あー。
「たぶん、骨格が近いんだと思うんですよね」
――なるほど。

 やらせといて「あー」しか言わないスタッフ。悪意満点の塩対応を和製デップが気付かないかヒヤヒヤだ。さらに、スタッフは調子に乗った。変色するLED照明がある寝室を選び、七色の光をバックにウイスキーを瓶ごと行くラッパ飲みショットを撮ろうとしたのだ。たまらないものがある。もう、ここからはウイニングラン状態であった。

――でも、難しいところですよね。狙ってるわけじゃないんですもんね?
「はい」
――でも、ジョニー・デップさんのこと結構知ってますよね?
「まあ、最低限くらいは。情報が入ってきちゃうというか」

 もはやバカにしている域にさえある、スタッフからの質疑応答。締めのクエスチョンはこれだった。

――ちなみに、一番好きな映画ってなんですか?
「まあ……、『パイレーツ・オブ・カリビアン』」

 このやり取りでスタジオは大爆笑に。ファンじゃねえか! よくできたコントだ。そろそろ、彼のことが好きになってきた。オシャレは自由にやればいいし、この男性は見るからに楽しんでいる。だから、今後も貫いてほしい。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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最終更新:2021/10/27 20:00
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