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「逃げ恥の劣化版」と不評の『ハンオシ』、起死回生のカギを握るのは“ラストの展開”?

「逃げ恥の劣化版」と不評の『ハンオシ』、起死回生のカギを握るのは“ラストの展開”?の画像
ドラマ公式サイトより

 清野菜名主演のTBS系火曜ドラマ『婚姻届に判を捺しただけですが』、通称『ハンオシ』の第2話が、10月26日の今夜10時から放送される。第1話の世帯平均視聴率は9.4%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)とまずまずの数字で発進。しかし、世間の評判は「逃げ恥の劣化版」「流行ったドラマのごった煮」などと散々である。

 『婚姻届に判を捺しただけですが』は、有生青春(ゆき・あおはる)による同名マンガが原作。仕事にやりがいを持ち充実したおひとりさまライフを送る大加戸明葉(清野菜名)が、成績優秀な広告マン・百瀬柊(坂口健太郎)に偽装結婚を迫られ、金銭的な理由から承諾して共同生活を始めるといったストーリーだ。

 しかし、この「偽装結婚」という点が、同じTBS火曜22時枠で2016年に放送された大ヒットドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』に酷似しているとして、初回から視聴者からのブーイングが噴出。「逃げ恥の劣化版にしか見えない」「新鮮味がない」といった声や、「流行った火曜ドラマ集めてごった煮しましたって感じのドラマだった」といった厳しい声も上がっていた。

 たしかに、偽装夫婦であることはもちろん、ヒロインに結婚願望がない点や相手役が堅物男子である点、同居してからもお互い敬語で会話している点など、細かい要素まで『逃げ恥』っぽさが散見される。それもそのはず、『婚姻届に判を捺しただけですが』のプロデューサー、演出、編成は、『逃げ恥』と同じ面々。雰囲気が似てしまうのは無理もない。

 二番煎じ扱いされてしまっている『婚姻届に判を捺しただけですが』は、どうすれば起死回生を狙えるのだろうか。『逃げ恥』は契約結婚から始まったが、その後2人の間に愛が芽生えてめでたく結婚した。くっつきそうでくっつかない、でも結局くっつく“ムズキュン”具合がヒットのカギを握っていたわけだが、『婚姻届に判を捺しただけですが』も同様の展開ならば、それこそ本当に二番煎じになってしまう。

 差別化を図って『逃げ恥』とはまた違うメッセージを届けるには、「結婚しない」「結ばれない」という結末もアリなのかもしれない。胸キュンドラマは、初対面の印象が悪かろうと、どんなにひどい喧嘩をしようと、最終的には結ばれるのがお決まりだ。しかし、その展開は、“結婚だけがすべてではない”いまの時代に合っているとは言い難い。「いろんな幸せのかたちがあっていい」、そんなメッセージを伝えるドラマになれば、二番煎じと言われることもないのではないだろうか。

 『婚姻届に判を捺しただけですが』の原作は現在連載中であり、結末はまだ分からない。今後、物語がどのように運ばれて行くのか見守っていきたい。

■番組情報
火曜ドラマ『婚姻届に判を捺しただけですが』
TBS系毎週火曜22時00分~
出演:清野菜名、坂口健太郎、倉科カナ、高杉真宙、前野朋哉、中川翔子、笠原秀幸、小林涼子、森永悠希、長見玲亜、深川麻衣、岡田圭右、木野花、田辺誠一 ほか
原作:有⽣⻘春「婚姻届に判を捺しただけですが」(祥伝社「フィール・ヤング」連載中)
脚本:田辺茂範、おかざきさとこ
音楽:末廣健一郎、MAYUKO
プロデューサー:松本明子、那須田淳
主題歌:あいみょん「ハート」(unBORDE/Warner Music Japan)
演出:金子文紀、竹村謙太郎 ほか
編成:宮﨑真佐子
製作:TBSスパークル、TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/hannoshi_tbs/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2021/10/26 12:00
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