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くらたまが初のミステリー長編に挑む!

“ほかの人がやらない漫画”が、『凶母』だった

『だめんず・うぉ~か~』倉田真由美が50歳で挑む新境地! 初の長編ミステリー&電子コミック『凶母』の制作秘話の画像4

――16年前の未解決事件解決に乗りだす霊能者(と見せかけ、実は凄腕の催眠術師)・東郷は、くらたま作品の中でも珍しくかっこいい男性ですよね。登場人物にモデルはいるんですか?

倉田 雑誌に連載持っているとか、そういうあたりの設定は、認知科学者・苫米地英人先生を少し参考にさせていただきました。見た目に関しては、今まで描いてこなかったものにしたくて。知り合いにオールバックの人がいたので、面白いなって思って描き始めたんですけど……意外と難しいんですね(苦笑)。ほかのキャラクターに比べて、すごく時間がかかってしまっています。

――本作では「凶名」がストーリーの鍵となっていますが、倉田さんご自身は姓名判断や霊視といった真偽が定かではないものについて、どういったスタンスなのでしょうか? 某姓名判断サイトで倉田さんのお名前を調べたらすごく字画がよかったので、もしかして何か影響あるのかなと…。

倉田 そうなの!? 全然知らなかった! 私自身、そういうのはまったく信じていないので、だから逆に東郷は、実は催眠術師って設定にしてあるんですよね。あくまで現実の話で、霊が教えてくれるとか、前世がどうちゃらっていうスピリチュアルな要素は絶対に入れたくなかったんです。

――ロジカルに、ということですね。今回、電子コミックということで読者層も広がると思います。どういう人に読んでほしいですか?

倉田 やっぱり、ミステリーが好きな人に読んでもらいたいですね。犯人が誰なのか、どういうトリックなのか、いろいろと推理してみてください。

――今後の展開が気になるところですが、シリーズ化なども考えていらっしゃいますか?

倉田 実は、これとは別で、あと3本くらいネタがあるんですよ。そういう意味では、わたしまぁまぁやれそうだなって思っています。きちんと認められるかどうかは、これからですけど(笑)。

――ミステリー漫画で原作も作画もやっている人って、あまりいませんよね。

倉田 『だめんず』もそうでしたけど、ダメ男の取材をしてエッセイ漫画にして、っていうことをまだ誰もやっていなかったから、そういう意味で、“ほかの人がやらない漫画”という強みがありました。だから今回も、ほかの人がやらない部分って探していくと、これしかなかった。自分でミステリーの話をつくって、漫画にする。それも破綻なく。50代はミステリーでいきますよ!

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倉田真由美(くらた・まゆみ)
1971年、福岡県生まれ。一橋大学卒業後、「ヤングマガジン」(講談社)ギャグ大賞を受賞し、漫画家デビュー。自身の恋愛遍歴を元に2000年より「週刊SPA!」(扶桑社)にて連載を開始した「だめんず・うぉ~か~」がブレイク。漫画・エッセイなどの執筆活動のほかに、新聞・雑誌、テレビ・ラジオのコメンテーターとして、恋愛から政治問題まで幅広く”くらたま流”のコメントをしている。

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最終更新:2021/10/26 11:30
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