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TBSの金曜ドラマ『最愛』はまた名作誕生の予感!? 放送後さっそくYahoo!トレンドに

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吉高由里子(写真/GettyImagesより)

 TBSの金曜ドラマは、数々の名作を生み出す老舗の連ドラ放送枠のひとつとして知られているが、今季のドラマ『最愛』で主演に抜擢されたのは吉高由里子、お相手役に松下洸平、脇を固めるのは薬師丸ひろ子、井浦新、及川光博、田中みな実といったバラエティに富み、主題歌は宇多田ヒカルの「君に夢中」を採用。

 また2014年に同じTBS金曜ドラマ枠で人気を博した、純愛ミステリードラマ『Nのために』を手掛けた脚本とスタッフを揃え、ストーリーはオリジナルのサスペンスラブときたんだから、ドラマウォッチャーでなくとも心をくすぐられるだろう。

 放送後のYahoo!リアルタイム検索でも主人公の名前「梨央」や『Nのために』がトレンドランキングに入るなど、注目度の高さが見て取れる。いよいよ10月15日に放送された第1話では、男性が彼女へ宛てた恋文の一人語りから始まった。

 ナレーションの裏で淡い過去の回想から始まったかと思えば、断片的にサスペンスの要素が映し出され、一通りチョイ見せタネまきが済むと「彼女の名前は真田梨央。その名が世間を騒がせる前の、彼女の話をしようと思う」そう一気に物語がピッチを上げていく。

 舞台は、06年の岐阜県白川郷に戻され、高校生の梨央(吉高由里子)と駅伝に精を出す陸上部のエース・宮崎大輝(松下洸平)が煮え切らない距離感で好意を抱きあっている甘酸っぱい平和な青春の日々。

 タラレバ言っていた彼女が、高校生役を演じることに少しの違和感があったものの、のどかな田舎に包まれた初々しい学生時代の男女の恋のプロセスは、令和の時代になってもテッパンに響く。

 ついでに梨央は陸上部のマネージャーではなく、父が寮父を務める陸上部の寮の看板娘で寮母的な存在。ある夜、その寮で事件が起きる。寮母の仕事と並行して、自分の夢を叶えるため日々、東京の大学の受験勉強に勤しんでいた梨央だが、受験前日にどうやら、その事件に巻き込まれたようだ。

 本人に記憶はなく、父がどうやら自分か何かを庇っている様子に不安を抱く。受験の帰路、突然、その父がくも膜下出血で帰らぬ人となったと同時に、寮で失踪事件が起きていることを知る。

 数々の痕跡から次第に、自分の中で事件の大枠が薄っすらと浮き彫りになってきた梨央は、それを避け断ち切るためなのか、はたまた当初からの自分の夢のためなのか、宮崎に去る事を伝えぬまま、東京にいる実母で経営者である真田梓(薬師丸ひろ子)の元へ身を寄せることになった。

 15年の時が経ち、止まっていたはずの失踪事件に急展開が起き、風光明媚な景色から一変、高層ビルの連なる東京に舞台が移ると、荒々しいテンポで事件の真相を追う捜査一課の足音も段々と力強くなっていく。

 その担当刑事の中には、あの初恋相手、宮崎がいる。そして連続殺人事件の重要参考人として捜査一課がターゲットにしたのは、梓のグループ会社の社長になり、赤いリップで凛とした雰囲気を纏う梨央。こうして、ずっと離れ離れだった2人の再会は、思いもよらぬものであり、互いの立場から喜べるものではなく「初めまして」と再開されたのだった。

 また、止まっていたはずの事件を明らかにしたいのは、刑事だけではなく、梨央を取り巻く弁護士・加瀬賢一郎(井浦新)や専務・後藤信介(及川光博)、低音ボイスで執拗にガムをクチャクチャ噛むフリーライター・橘しおり(田中みな実)も、睨みをきかせている。

 さまざまな感情が入り乱れるなかで、叱る、欺く、庇う、殺す、暴く、どれもその動機には人がいて、そこには誰かの愛が仲介している場合もある。家族、友達、恋人、仕事、一辺倒にはできない「最愛」の正体はいかに。第2話に続く。

大沢野八千代(ジャーナリスト)

1983生まれ。大手エンタメ企業、出版社で勤務後、ネットソリューション企業に転職。PR案件などを手掛けている。KALDIフリーク。

おおさわのやちよ

最終更新:2021/10/18 11:31
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