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空気階段、初冠番組に「物足りない」との声…キングオブコント圧勝でハードル上がりまくりな“王者の苦悩”

空気階段、初冠番組に「物足りない」との声…キングオブコント圧勝でハードル上がりまくりな王者の苦悩の画像1
テレビ朝日系『空気階段の空気観察』(TELASAより)

『キングオブコント2021』(TBS系)で優勝した空気階段の初冠番組『空気階段の空気観察』(テレビ朝日系、水曜深夜2時16分)が10月7日にスタートした。

 空気階段の2人がさまざまな“空気”を観察するというこの番組。初回では、試合直前の格闘家のピリピリした空気を観察するという企画で、鈴木もぐらが格闘技ジムに取材として潜入。その場で失礼な態度を取り、格闘家をピリつかせるというものだった。

「もぐらがおかしな行動をし、格闘家の反応を見るという企画です。比較的オーソドックスな“モニタリング”企画ですね。その後、もぐらが格闘家にキレられる“逆ドッキリ”もあったんですが、それもまた古典的な展開でした。YouTuberのドッキリ動画などでよく見るタイプのものですよね」(バラエティー番組関係者)

 そんな番組内容に「物足りない」との意見も多かったようだ。とある構成作家が、率直な感想を述べる。

「ドッキリ番組としてはよくあるタイプだったし、もぐらや水川かたまりの個性もそこまで発揮できていなかった。つまり、空気階段である意味があまり感じられなかったんですよね。深夜帯のバラエティーとしてはちょっとヌルかったように感じました。裏を返せば、それだけポピュラリティーがあって、このままのテイストでゴールデンタイムでも成立するような番組だったとも言えるんですが、空気階段のような尖った笑いができる芸人の番組としては、物足りないと言わざるを得ないです」

『キングオブコント2021』決勝戦では、1本目のネタで486点という史上最高点を叩き出した空気階段。その圧倒的な面白さゆえに、初冠番組に対するハードルも高くなっていたようだ。

「もともと独自のセンスあふれるネタが持ち味のコンビだし、キングオブコントで最高の結果を出した直後ということで、どうしてもアッと驚くようなオリジナリティーを期待してしまうんですよね。いわば、ハードルが上がりに上がった状態での初冠番組だったので、余計にイマイチに感じてしまったという事情もあるでしょう。まさに、チャンピオンだからこその苦悩を抱え始めているのだと思いますよ」(同)

『空気階段の空気観察』は、テレビ朝日深夜バラエティー枠「バラバラ大作戦」内の番組である。この枠では、20代から30代の若いプロデューサーやディレクター陣がメインとなって番組を制作している。

「バラバラ大作戦は実験的な内容となる番組も多い一方で、経験値の少ないスタッフが作っているがゆえに当たりはずれがあるのも事実です。そういう意味では、『空気観察』もいまの段階で判断するのはもったいない。今後、もっと面白い企画が出てくる可能性は高いし、キングオブコント優勝者という実績もあるのだから、『空気階段にはもっと自由にやらせてもいいのでは』という流れになってくるはず。あとはどんどん面白くなっていくだけですよ」(前出・バラエティー番組関係者)

 10月14日放送の第2回では「ギャンブルに負けた直後の空気」を観察するとして、ボートレースファンへの街頭インタビューを敢行するなど、初回に比べると少々ひねった内容となっていた。空気階段にしか作れない、個性的な番組への期待は高まっている。

浜松貴憲(ライター)

1980年生まれ、東京都出身。大学卒業後、出版社に入社。その後、いくつかの出版社を渡り歩いた末に、現在はフリーライターとして、テレビ番組、お笑い、YouTubeなど、エンターテインメント全般について執筆している。

はままつたかのり

最終更新:2021/10/16 18:00
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