プロ野球、ドラフト会議「強硬前倒し」で中日武田が戦力外のとばっちり
#ドラフト会議
今年も各球団のファンにとって寂しい季節がやってきたが、もちろん野球選手当人たちにとっては、何ともやるせない気持ちのことだろう。
プロ野球の中日ドラゴンズは、7日に合計6選手に対して来季の契約を結ばないことを発表した。だが関係者の間では動揺が広がっている。
戦力外を通告されたのはランディ・ロサリオ、三ツ間卓也、遠藤一星、井領雅貴、武田健吾、丸山泰資の計6人。このうち2019年にオリックスバファローズから移籍した武田は現在、外野手の控えとして1軍に帯同中。6日にバンテリンドームナゴヤで行われた広島東洋カープ戦に代打出場していた。
「今シーズンはすでに93試合に出ている。堅守が持ち味の中堅選手で守備力が劣る選手に代わって、試合終盤に登場することも多かった。与田剛監督も好んで起用しており、今回のクビ通達は驚いた」(プロ野球OB)
武田も厳しいプロの世界であることを覚悟しながらも「びっくりした。今は何も考えられないし頭が真っ白」と絶句したと報じられた。
プロ野球関係者は、試合がまだ残る時期に戦力外通告をする背景について、次のように語る。
「今年は例年よりも2週間早い、10月11日にドラフト会議が行われました。各球団は自チームの戦力を分析したうえで来シーズン、どのポジションの選手を補強するのか見定めています。今年は大物ルーキーがおらず超不作と言われるほど、いい選手がいないとアマチュア球界では言われている。それでも、新人を育てなければチームは新陳代謝しないので、誰かを切らなければいけない。そのあおりを武田が真っ正面から受けた格好です」
ただ、1軍に試合で使われた直後にクビになるは、かなり珍しいケースだ。
「この時期にいきなり2軍から1軍昇格を命じられた中堅選手は、来シーズンの戦力になるかどうかのテストを課せられている場合が多いけど、武田はそうじゃないからね。かねてよりアマチュア球界側からドラフト会議の日程前倒しが求められ今回、プロ野球側が応じたけど来年以降、再び見直しを迫れると思うよ」(同)
武田にとってはまさにとばっちりを受け踏んだり蹴ったりだろうが、この悔しさを胸に来シーズンプレーできるチームを探し、雪辱を晴らしてほしい。
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