ニューヨークはなぜ最下位に沈んだか? 1年で激変したキングオブコント決勝の空気
#空気階段 #ニューヨーク
ジェラードンと男性ブランコ、女装の意味の違い
ユージ それでいうと、空気階段の1本目で特に良いと思ったのは、もぐらもかたまりも異質な人の設定だった点です。「クローゼット」をはじめ、空気階段がテレビで披露するネタはもぐらのキャラが濃くてかたまりがツッコミという形式が多いじゃないですか。だから世間的にはそのイメージが強いけれど、初めて決勝にいった2019年のKOCでやっていたように、かたまりが異質な人を演じるコントも実は多い。今年はどっちで来るんだろう? と思ったら、どちらにも偏らないネタだったことで、“らしさ”がより出ているように感じました。
タカ ほかのコンビはどちらかが異質だったのに対して、空気階段は2人とも異質で2人ともまとも、というキャラクターになっていましたね。そこも良かったのかもしれません。単独や普段のライブでは役割を入れ替えながらやっているわけで、それがちゃんと活きていた。
ユージ 歴代最高得点も大納得でした。
タカ 逆に納得がいかなかったのはジェラードンの得点です。ロバート秋山が96点をつけたことで蛙亭より順位がひとつ上になっていて、「秋山、こういうのを評価するんだ……」と思いました。
ユージ 見た目に面白くてインパクトが強くて、いかにも秋山が評価しそうなネタでは?
タカ そう、秋山はそっちなんだな、と再認識しました。旧来型のネタじゃないですか。
ユージ ベタでわかりやすくおふざけしてるジェラードンのコントは嫌いじゃないです。でも、西本が女子を演じるネタはいつもモヤッとします。
タカ 角刈りで男性的な見た目の人が乙女であるという違和感を笑いにするだけだと、ちょっとひねりがなさすぎます。次に出てきた男性ブランコがその違和感を逆手に取っていたから、余計にそう思いました。
ユージ 「そういう女性も実際にいるからなぁ」とも思ってしまいます。
タカ そうそう。見た目のギャップだけで笑わせることは差別的だと思う。男性ブランコのネタは、女装していること自体の笑いではなくて、そのキャラクターがどんな人なのかというところでの笑いなんですよね。平井が演じていたマリ、めちゃくちゃ魅力的でした。
ユージ いいですよねぇ。友達になってほしい(笑)。
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