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タカ&ユージのあぶないお笑い批評

ニューヨークはなぜ最下位に沈んだか? 1年で激変したキングオブコント決勝の空気

ニューヨークはなぜ最下位に沈んだか? 1年で激変したキングオブコント決勝の空気の画像1
キングオブコント2021ウェブサイトより

 お笑いブームがいよいよ極まってきている。ただただ楽しく観るのもいいが、ふとした瞬間に現代社会を映す鏡となるのもお笑いの面白いところ。だったらちょっと真面目にお笑いを語ってみてもいいのではないか──というわけで、お笑いウォッチャー・タカ&ユージが気になる動きを勝手に読み解く!

決勝の空気を読みきれなかったニューヨーク

ニューヨークはなぜ最下位に沈んだか? 1年で激変したキングオブコント決勝の空気の画像2
空気階段 水川かたまりTwitter(@kkkatmari)より

タカ 「キングオブコント2021」、本当に良い大会でしたね。

ユージ 良かったですね! ネタのレベルの高さ、採点と審査コメントの納得感、番組全体での余計な演出の少なさ、どれをとっても大満足でした。個人的には、ザ・マミィの1本目が好きです。

タカ 私も好きです。あとはニッポンの社長も良かったな。

ユージ ニッ社も面白かったですね。その2組もそうですが、全体的に、「なんやそれ!」というツッコミが存在しないネタが多いと感じました。

タカ たしかに、どのネタも「なんやそれ」な人ばかり出てくるのに、そういうツッコミにはなっていないネタが多かったかもしれないですね。「異質な人にも何か考えがある」というところが貫かれていて。

ユージ そうなんですよね。優勝した空気階段のネタもそうですし、人にはそれぞれいろんな顔があることを前提として描かれているキャラクターが多かったです。

タカ だからニューヨークが可哀想になってしまいました。嶋佐(和也)が演じている“変な人”のことを、嶋佐自身も「変なヤツ」とバカにしてる感じがするんですよ。それは言ってみれば、クラスでいじめられてこなかった側の目線だなと思うんです。そのカラーが今年はまったくお呼びでなかった。去年はKOCもM-1も、ニューヨークが強くなれる空気があったと思います。彼らの持っている味が大会を代表しているような空気というか。

ユージ 一変していましたね。この1年で、空気階段が持つ味の空気に変わっていた。

タカ もぐらとか、ザ・マミィ酒井(貴士)の持っている空気ですよね。ニューヨークも、決勝に出てみて「あ、こんなに空気が変わったんだ」って愕然としたんじゃないでしょうか。

ユージ 観ている間、ずっと「なんでこのネタを選んだの?」と疑問でした。今年の単独ライブでやっていたネタでしたが、その時点でそこまで面白くなかったし、同じ単独で今年のKOCの空気に合いそうなコントもやっていたんですよ。

タカ もちろんいろいろ考えて選んだんだろうし、準決勝と決勝でも空気は違ったんでしょう。大会規定に「原則として準決勝と決勝は2本とも同じネタをやること」と明記されているので、ネタは変えられないですし。

ユージ たしかに、ニューヨークらしいネタではあるんですが……。

タカ そうそう。去年までは、そのニューヨークらしさで押し切れば優勝できそうな雰囲気が漂ってましたから。

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