「エゾウイルス」北海道大学が新たなウイルス発見。マダニの解析技術の発展で
2021/10/07 13:00
北海道生息の動物から検出
その後、北海道内の野生動物におけるエゾウイルスに対する抗体調査を実施したところ、エゾシカ、アライグマで抗体陽性個体が見つかった。また、北海道内のマダニにおけるエゾウイルス遺伝子調査を実施したところ、オオトゲチマダニ、ヤマトマダニ、シュルツェマダニがエゾウイルス遺伝子陽性を示した。
これらの結果は、エゾウイルスがほかのナイロウイルス同様にマダニによって媒介されるウイルスで既に、北海道に定着していることを示している。
同研究グループでは、エゾウイルス感染症(エゾウイルス熱)は日本国内では初めて確認されたナイロウイルスによる感染症であり、ナイロウイルスのほとんどはマダニの吸血によって媒介されるウイルスで、エゾウイルスも同様にマダニの吸血によって体内に侵入すると考えられる。「エゾウイルス熱の主症状である発熱や血小板減少などは、同じくダニ媒介性感染症であうSFTSや回帰熱に類似しているため、診断を目的に各地でエゾウイルス検査体制を早急に整える必要がある」と警鐘を鳴らしている。
さらに、「研究は北海道のみを研究対象としたが、本州の一部地域で実施した調査では野生動物からエゾウイルス特異抗体が確認されており、北海道以外の地域でもエゾウイルス熱患者が発生する可能性がある」と指摘している。
最終更新:2021/10/07 13:00
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