『鬼滅の刃』でフジが週間視聴率二冠達成も、悔やんでも悔やみきれない「見る目のなさ」
#鬼滅の刃
いまだ収まらない「鬼滅ブーム」。フジテレビのアニメ担当者の胸中は喜び半分、悔しさ半分…いや、もしかしたら悔しさ10割かもしれない。
9月24日、フジテレビ・金光修社長の定例会見が行われ、12月5日に新シリーズ「遊郭編」が始まる人気漫画原作のアニメ『鬼滅の刃』についてコメントした。
「フジは9月の土日、祝日の夜にアニメ『鬼滅の刃』を第一夜~五夜まで放送。いずれも13~15%の高視聴率を記録しました。また、9月25日には昨年10月に公開され、403億円の日本歴代興行収入1位となった『劇場版『鬼滅の刃』無限列車編』を早くも地上波で投入、こちらは平均世帯視聴率21・4%の大台超えを果たしています。6月に社長就任した金光社長もホクホク顔で、『先週の視聴率は個人全体で7年ぶりに2冠を達成し、今週に入っても昨日までゴールデン帯でトップを維持することができている』と“鬼滅効果”に感謝しきりでした」(テレビ誌ライター)
「遊郭編」に向けて、各番組で猛プッシュしていくと気合も入っているフジテレビだが、逃した魚はとてつもなく大きかったことは否めない。
「『鬼滅』は集英社が発行している『週刊少年ジャンプ』の連載作品。集英社とフジの繋がりは、『フジの天皇』と言われた日枝久氏が集英社に何度も足を運んで信頼を勝ち取り、今もフジが最優先で放送権を得られる仕組みができています。しかしそれ以前、フジは『鬼滅』はヒットしないと見送ってしまった。結果、権利を持っているのは集英社・アニプレックス・ufotableの3社。テレビ局が絡んでいないため、どのテレビ局にも放映権を売れ、最初にアニメ放送をしたのはTOKYO MXでした。もっとも、最初から爆発的人気ではなく、動画配信などの影響もあり話題が話題を呼び、やがて人気が急騰。フジが慌てて頭を下げて、放映権を“横取り”した経緯があります」(テレビ関係者)
どうにかこうにか“ご相伴”に預かった形のフジテレビだが、その“よだれ”はまだ垂れまくりのようで…。
「なんとか出資社の仲間入りできないかと水面下でアプローチしていたようですが、3社からはけんもほろろの対応を食らっているようです。『鬼滅』の利権でもっとも美味しいのがライツ収入。とにかくさまざまな商品に『鬼滅』のキャラクターが使われ、至るところでコラボ商品やコラボCMが目に入ってきます。コラボ企業は、キャラクターやネーミングなどの使用料として著作権や商標権といったライセンス料を支払うことになりますが、一般的には売価の5%が相場。『鬼滅』の場合、その金額は“ケタ外れ”と言うしかない。逆にいえば、こうしたライツ収入があればテレビ局に依存しなくても済むことが証明されました」(前出・テレビ関係者)
真にホクホクなのは集英社らで、フジテレビのアニメ担当者は見る目がなかったことを悔やんでも悔やみきれないだろう。
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