フジ系地方局・岡山放送の社員が自殺…若手社員の本音
#自殺
岡山放送(フジテレビ系)の30代男性社員が今年7月に自殺した件について、同局は9月30日に長時間労働が主の原因とした、社内調査結果を発表した。だが、関係者は「次はウチで起きるのではないか」と戦々恐々としている。
週刊誌報道などでは2020年春、同局の正社員だった男性が子会社に出向。バラエティー番組のスタッフとして働いていたが、7月6日に岡山県内の港の岸壁から自動車ごと飛び込み自ら命を絶った。
「この事件が闇に葬り去られようとしたため有志が立ち上がり、週刊誌報道へとつながったそうです。これにより、長時間労働以外にも上司によるパワハラ、時間外労働の過少申告など、労働基準法に抵触する内容が次々と明らかになってしまった。さらに、キー局であるフジテレビが事前にこの状況を把握していなかったことから事態はさらいに混乱し、系列局を含む他メディアからの問い合わせに局内は対応に追われました。スポンサーからも苦情が入ったと聞いています」(地方紙社会部デスク)
ただ、今回の件が「決して対岸の火事ではない」と言い切るのはある地方テレビ局の幹部。「今後、第二、第三の事案が起きかねないほど現場は疲弊している」と実情を語ってくれた。
「近年、地方テレビ局は景気が悪くなり、さらにコロナ禍で売り上げが激減している局が多い。そうすれば新卒採用の抑制につながり、スタッフが足らず少ない人数で制作をやりくりしなければならない。中途採用もできなければどんどん、局の制作現場は追い込まれていきます。1人あたりの仕事の負担が増えてしまい、嫌気をさして辞めてしまう若手が現在も続出しています」と話す。
また、特殊な仕事であるメディア業界でも「ホワイトカラー」を求める新卒者が続出している。
「例えばバラエティー番組のADになると、局員とはいえ土日祝も休みはなく、以前ほどではないにせよ編集室でこもらざるえない事態も少なくありません。そんな状況を知ってか知らずか『土日は絶対に休みをください』『お盆、正月は長期休暇できるんですよね?』と訴えて、上司にとおらなければ人事に駆け込んでいる。待遇が悪い外部スタッフも同様ですね」
以前からその“ブラック”体質が告発され続けてきたテレビの制作現場。尊い命が失われることは絶対にあってはらないが、24時間365日休みなく仕事がある放送局という特殊な職場環境や上層部の意識を変えなければ、悲劇はまた起こりうるだろう。
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