『笑ってはいけない』休止の理由はBPOか、松本のモチベーション低下か…吉本興業・大崎会長の見解は?
#笑ってはいけない
ダウンタウンはじめ、吉本芸人らを中心に人気タレントが出演する、大晦日恒例特番『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 絶対に笑ってはいけないシリーズ』(日本テレビ系)。国民的番組『NHK紅白歌合戦』の裏にもかかわらず、昨年までの11年間で民放トップの視聴率を稼いできた人気シリーズだが、今年の休止を発表したことで、さまざまな憶測が飛び交っている。
「06年のスタート以降、ほぼ民放視聴率トップを維持してきた番組にもかかわらず、突然、今年はやらないと発表したことで、BPO(放送倫理・番組向上機構)の審議入りが関係しているのではないかとか、去年の渡部建の復帰作戦失敗が原因ではないか、などといった噂が囁かれています」(バラエティ番組制作会社スタッフ)
ダウンタウンらが所属する吉本興業の大崎洋会長は、筆者の取材に「制作サイドから、“1回休もうか”と言ってきた。それだけですわ」とコメント。番組の企画を担当する松本人志も、自身がMCを務める『ワイドナショー』(フジテレビ系)で、「あれだけのお大型番組ですから、会議なんて3月くらい、遅くても4月くらいから始まるんですよ。(にもかかわらず)今年の3月くらいでコロナの収束も見えていない。この先さらに(感染拡大が)もっとということになったときに(番組制作は)難しいんじゃない?って判断は3月ぐらいにしてますから」と早期の段階で休止が決まっていたと説明している。
ただ、それでもなお憶測は広がっている。
「それならもっと早く発表してもよかった。BPOの青少年委員会による“痛みを伴うことを笑いの対象にするバラエティ番組“の審議入が発表されたのに合わせるかのように休止が発表された。ガキの使いはBPOの対象になりますからね」(スポーツ紙記者)
BPOが、“痛みを伴うことを笑いの対象にするバラエティー”について審議対象とすることを発表したのが8月末。これを受けて、マスコミやネット上で、『ガキの使い』も対象になるのでは?と噂されるなか、9月に入って休止が発表された。
「“笑ってはいけない“というルールを破った出演者に下される罰ゲームは、ビンタやケツバット、それにタイキックで、まさに“痛みを伴う笑い”が売りの演出が、BPOの対象に当てはまります」(前同)
なかでも番組の“犠牲”になってきたのは、マネジャー時代から番組に出演し、現在も“ダウンタウンの元マネジャー”という肩書で出演している藤原寛だ。彼は、吉本興業の副社長に出世しながらも痛い思いをしながら番組を支えてきた。
もっとも、大崎会長も松本も、さらには日テレもBPOの影響を否定しているが、もうひとつ、休止の原因と噂されるのが、昨年の一件だ。
「昨年、“多目的トイレ不倫“が発覚して謹慎中だったアンジャッシュの渡部建は、『ガキの使い』での極秘復帰を狙っていましたが、事前にマスコミにバレてボツになりました。松本は以前、映画制作に力を入れていたときに、スタッフしか知らない映画の内容を東京スポーツにスクープされ、激怒したことがあった。渡部の場合、極秘出演の事実だけでなく台本まで流れたことで、制作サイドに不信感を募らせたそうです」(吉本元社員)
ゆえに制作サイドとの信頼関係が崩れた松本の番組へのモチベーションが下がったのではないか、という見方もあるようだが、現場は明確に否定する。
「それなら、『ガキの使い』は今年で打ち切りになるはずです。日テレはあくまで“休止“と言っている。松本さんも話していた通り、準備に時間がかかるなか、コロナの収束が見えなかったこともあって、“今年は休もう”ということになったんです」(制作関係者)
前出の大崎会長は、「BPOでも他の理由でもありません。番組作りが大変で、前々から“今年は休もう”ということになっていた。来年はわかりません」と含みがあるコメントをしている。
「昔、放送されていたビートたけしの『風雲たけし城』(TBS系)や『天才・たけしの元気が出るテレビ』(日本テレビ系)は、今なら即、BPOの審議入りになるでしょうが、その後は過激なお笑い番組がなくなった。なんでもかんでもBPOの言うことを聞いていたら、お笑い番組は成立しなくなる。それに、『紅白』の裏にあって、10%以上の視聴率が取れる番組は『ガキの使い』しかありません。間違いなく、来年復活しますよ」(吉本関係者)
ちなみに、『ガキの使い』に代わって、今年放送されるのは、6時間生放送の『絶対笑って年越したい!笑う大晦日』(仮)だという。同番組が『ガキの使い』を超えるか、注目したい。
(文=本多 圭)
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事